総長、故に盲目【土方十四郎】

第五十五：依頼 ページ8

あれから数日が経って、私の書類にも少し余裕が出て来た





だから昼間、万事屋に少し依頼をしたのだ






まあ万事屋というか坂田銀時単体に依頼を出した







...少し昔話に付き合ってもらうために









今は夜。銀時とは公園で待ち合わせ









「よう、早かったじゃねェか。」




『まだ10分前よ？銀時こそ早いじゃない。』




「あんだけ前払いで金貰えりゃそりゃ動くわ。」





『万年金欠だもんね。』





「うっせ。」







銀時にヘルメットを被せられて原チャリに乗る









「で？その様子じゃ屯所までってわけじゃねェんだろ？」




『ええ。でも貴方に依頼したのはちゃんと意味があるのよ。』




「ほう......どこまで行くんだ？」





『"千年桜"の元へ。』








銀時の腰に手を回しつつ言えば銀時は振り返った




その目は軽く見開いている








『聞こえなかった？"千年桜"の元へ。』





「聞こえたけどよ......テメェ何であの場所を.....」





『さあ？千年桜、分かるでしょ？貴方にとっても懐かしい場所なんじゃない？

.....話は向こうへ着いてからよ。』








その言葉を聞くと銀時は原チャリのエンジンをかけて走り出した





目的地は千年桜。

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