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誰も言っていませんよ? ページ13

「」side



見つけた。

単純に、喜びを感じた。




前を歩く女。

昔から変わらない椛の羽織。
変わった美しい髪。






────ずっと、慕っていた。
その背中に。その姿に。






気づいているのだろう、俺に。

歩調を狭めたり広めたり。尾行されているのを確認している。



カンの良さ、状況判断能力。五年前から変わらない。






「……ハハッ。」






ふつふつと湧き上がる好奇心。期待。

それと同時に朝日も昇る。








「────ねぇ、」




暗い路地裏に入り込んだかと思えば、足が止まった。




「こんな朝っぱらから、ナンパですかい?
元気だねぇ、最近の人は。」





声は真っ直ぐに飛ぶ。だがしっかりと後ろの俺に聞こえる。





「────ハハッ。
やっぱり適わないなぁ、貴方には。」

「……そう。
褒め言葉どうもありがとう。」

「まぁ残念ながらナンパではありません。
貴方に渡したい物があって、ね。」




ようやく、女が振り向く。


面倒くさそうな顔をして、目はしっかりと何かを見据えている。





これも変わらない。






「……どうぞ。
貴方と、虎さんに。」




懐から出したまっさらな封筒を受け取ってもらう。




「……。」

「では、俺はこれで。」






路地裏の壁を蹴りながら、上へ上へ上っていく。

下を見れば、もうその人は小さくなっていた。





「俺のこと、気づいたかな。」





顔を大きく覆うロープだから、気づかないかな。

だって顔を見せたとは言ってないよ?






まぁ、あの人なら気づいてるか。




さぁ、どうくるかな?



やっぱり早起きはいい。
多くの発見があるから。








.







皆も是非、早起きを。

落ちるなよ、道から。→←迷惑行為はお断り。



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MiUmIu(プロフ) - vict tm 0206さん» コメントありがとうございます!今、低更新ですが……なんとか進めていきたいと思っていますのでよろしくお願いします!! (2017年4月22日 23時) (レス) id: 042c49640d (このIDを非表示/違反報告)
vict tm 0206(プロフ) - 続きが楽しみです! (2017年4月22日 14時) (レス) id: 260e4dcf34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MiUmIu | 作成日時:2017年4月12日 23時

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