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「ノ、ノーマンは何しに来たの?」

「僕はごみ捨ての帰り。Aは?」




話を逸らしたのにやっぱり戻されるか......。



「何か探してるの? こんな所で?」

「いやその......えー、っと......」


どうしよう。なんて言う?さっきのレイみたいになんとか言い逃れられるかな?
いや、ノーマンを騙すなんて100年早い気がする......というか騙されてくれなさそう。




「A」

「はいっ!」



「......もしかして、何か隠されたりしてないよね?」



ノーマンがしゃがみ、逸らす私の目を見つめた。
なんで分かるの?レイもノーマンも。



「い、いや......」

「正直に言って」




ノーマンの瞳が真っ直ぐ私を見ている。
......言い逃れなんて出来ない。


「......っ、その......上靴を......」

「......上靴?」


ピクリ、とノーマンが動いた。
今度は私がノーマンに目をそらされる。
ノーマンは何かを考え込んだ後、言った。




「僕も探すよ」

「えっ?! だ、大丈夫だよ!」

「探させて、僕にも」

「な、なんで?」

「......きっと、僕らのせいでしょ」

「え......?」


そう言って、ノーマンは草むらをかき分けていく。
どうしてそんなこと言うんだろう。

黙ってノーマンから目を離せずにいると、ぽつりぽつりとノーマンが語りだした。



「......中学の時、エマが転んだ時に手当てをしてくれた女の子がいてね。 感謝のつもりもあって、レイと僕でお菓子を買ったんだ。普通の、コンビニのやつなんだけど。 ......でも、それのせいでその子がいじめられるようになっちゃって」



『わざとその子に違う子の教科書を持たせたり、色々隠したりして』。


女の嫉妬。
それは、小さな1つのことでぶくぶくと膨れ上がってしまうものなんだ。

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MiUmIu(プロフ) - 黒酢さん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。これからもこの作品をよろしくお願いします! (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - あられさん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。続編でも面白くしていくつもりなのでぜひご覧ください! (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - るみさん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。続編が完成しましたのでぜひご覧ください! (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
MiUmIu(プロフ) - れいぴーなさん» コメントありがとうございます!返信遅れて申し訳ございません。スパ子はスっとあたまに浮かんだので自分でも笑いました(笑) (2020年2月23日 23時) (レス) id: c6740f863a (このIDを非表示/違反報告)
黒酢 - 続編楽しみに待ってます!!!更新頑張ってください!! (2020年1月20日 18時) (レス) id: b9e11986f5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:MiUmIu | 作成日時:2019年7月9日 22時

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