恋は指先から (ページ35)

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＊
　

横「…お前のんがぼーっとしてるやんけ」ｽｯ

「あ、ごめん、ありがとう」

渡してくれた私の水筒

横山くんがすっごい昔にくれたものだった

もう色が禿げてきているけど、

私の好きな紺色だから

もう何年も使っている

「…この水筒、覚えてる？」

横「忘れるわけないやろ」

　

リハ室の階段に座ってると

横山くんは

斜め前

数段下に座ってきた

「これ、お気に入りでずっと使ってるの」

横「やから知ってるて(笑)」

「横山くんと大倉くんがふざけて貼った

　私の名前のシールはもう剥がれちゃったけど」

横「あれ、なんやっけそれ」

「プレゼントしてくれた時にさ、

　デコるシールが流行っててさ、」

横「おん」

「その場にいた横山くんと大倉くんが

　私の名前をキラキラで貼ったんだよ」

横「あ～あのラインストーン見たいな？」

「そうそう(笑)」

横「あ～思い出したわ(笑)はははは(笑)」

「センスなくて、しかもガタガタで(笑)」

横「そうや！思い出したわ(笑)」

　

安「…横山くんとAって

　あっこの階段のとこ好きよなぁ」

大「横山くんってか、Aが

　いつもあそこに行くのんに

　横山くんが着いてってるやろ」

丸「見慣れた景色ですなぁ」

村「お似合いよな」

安「な、ほんまに」

丸「絶対両思いやんなぁ」

村「誰がどう見てもなぁ」

大「いつになったら二人くっつくんやろ」

安「楽しみよなぁ」

　