検索窓
今日:7 hit、昨日:5 hit、合計:1,641 hit

鬼が九匹 ページ9

「バ…バカな
何故彼が………

一橋派によって幕府を乗っ取るために担がれていた一橋公(かれ)

なぜ天導衆とともに一橋派を…

何故
ここに」



将軍を守っていた新八が思わずそう呟く



「………せ
私は…天下の大将軍であるぞ

私を愚弄した連中を

私の邪魔をする連中を

みんな殺せェェェェ!!

私こそが征夷大将軍徳川喜々だ!!」






「存外食えぬ男であったな
お前が用意したあの神輿も

天導衆の対抗馬としてお前たちがここまでおしあげ地位を固めてやったにもかかわらず

将軍の座をくれてやると申したらあっさり恩を忘れお前達を「賊」と切り捨てたぞ

愚かなものだ
暗君を利用するつもりが逆に利用されていたとは
天に抗った結果がこれか

お前が野望をのせた将軍も

お前が希望をのせた将軍ももういない

いるのは天導衆(てん)の代行者である将軍(にんぎょう)だけ
お前達の剣はもう天には届かぬ」



「……………一橋派(てき)の御輿を取り込むと共にてめェらの傀儡にしちまったワケか」



喜々は「殺せェェェェェェ!!征夷大将軍の命がきこえぬか!!」と壊れた機械のように叫んでいる



「壊れちまったあれに傀儡(にんぎょう)さえ務まるのかは疑問だが」



「落ち着くがいい
喜々公

賊の残党は烏達がじきかたづけよう

それに貴殿の邪魔をできるものなど最早どこにもいない

たとえ()将軍であろうとな

さぁ茂々公の身柄をこちらへ
そなたらが懸念する事態など起こり得ることは解ったはず」



「なおさら渡せるかよ
たとえ将軍の座を退いたとしても喜々にとって茂々(しょうぐん)が最も邪魔な存在であることには変わりねェ」



「………どうした渡さぬというのか
解っていると思うがこれは喜々公

新しき将軍の命だ
これに従わずとあらばどうなるか……

茂々公の命を護った
そなた等忠臣達を

一橋派(ぞく)と共にこんな所で果てさせるようなマネ
我々にさせてくれるなよ」



「………ぐっ!!」



突然将軍が前に出る



「将軍」



「フッ茂々公を保護せよ」



そう言われ将軍に近づく奈落に向かって将軍は言い放つ




「下がれ」



「?」



「聞こえんのか
無礼である下がれと申している

私を誰だと心得ている

征夷大将軍徳川茂々であるぞ」



「将軍様…」



「………茂々公きこえなかったか
貴殿はもう…」



「聞こえなかったか
将軍は私だと言ったんだ

将軍に命を下せるものなどいない
私の前から下がれ」

鬼が十匹→←鬼が八匹〜ピンク注意〜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
9人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ヘアリー(プロフ) - サーモン13さん» わぁ!!ありがとうございます!今日かなり訂正したところがあって気に入っていただけるか分かりませんがまた少しずつ見ていただけると嬉しいです!更新なるべく頑張ります!! (9月17日 20時) (レス) id: 8269c85238 (このIDを非表示/違反報告)
サーモン13 - 作品を何回も見返す程大好きです!更新頑張ってください応援しています!!! (9月17日 15時) (レス) id: 2b34b441a0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:へアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/  
作成日時:2020年4月25日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。