私の一番キライでスキな生き物7【銀魂】

鬼が二十六匹 ページ26

そんな会話を聞き佐々木さんは表情ひとつ変えることなく答える



｢人間が地球五十億年変化する環境の中でなぜ生き残ってこれたか解りますか

｢慣れる｣からです
非エリートのあなた達にも解りやすくいえば

新しい戦隊シリーズが始まった時にこんなん認めねェバイオマンの方が良かった
って毎回思うでしょ

なのにシリーズが終わる頃にはチェンジマンとも別れ難くなっている

そうして人間はあらゆる変化に慣れることで生きてきたのです

今回の警察(ヒーロー)は弱き者を護るヒーローではない

旧きを廃し新しきを守る新時代のヒーローですがいずれ慣れるいや慣れるしかない

嘆いても抗っても時代もかつてのヒーローも帰ってこないのだから

そうでなければ真選組(かれら)のように絶滅の道を辿るしかありません｣



｢…長官殿俺たちはまだ誰一人死んじゃいねェよ｣



｢土方さんアナタがこのまま動かなければね

あなたと共に真選組(おなかま)も皆国賊として歴史から消えることになります

よく解ったはずです

あなた達はもうヒーローにはなれないと｣



すっと土方の横を通り過ぎる佐々木



その瞬間カチャッと佐々木に刀が向けられる



「……まさかあなたが出てくるとは思いませんでした


Aさん」



いつもと同じような柔らかい表情で佐々木に声をかけるA



「銀時を離して」



「申し訳ありませんがこの方は大罪人離すことはできません
ですが安心してください
今、アナタも一緒に行く理由ができましたから」



そう佐々木が言うと見廻組の二人がAに近づく



その瞬間



その内の一人の肩にクナイが刺さった



「？！」



一同が目を見開く



「うぐぁぁぁぁ！！」



急所が的確に狙われあまりの痛さに叫んで崩れ落ちる隊員



どこから？いや、そんなこと分かりきっている



全員の視線が集まる

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