12話 ページ12
眠れない
天井を見上げながらそう思う
先程の枕投げで疲れきった二郎くんと三郎くんは爆睡
一番白熱してたもんなぁ
｢みゃ〜｣
そう鳴きながら乗ってくるユユ
｢ユユも眠れないか…少しお散歩でも行こっか｣
散歩用のバッグを持って部屋から出る
｢ふぁ…｣
玄関で靴を履いているとトントンと足音がする
｢あ、ごめん起こしちゃった?｣
そう後ろを見ると一郎くんが欠伸しながら立っていた
｢いや
それよりも俺も散歩ついてってもいいか?｣
｢あ、うん
それは勿論…｣
外に出るとふわっと温かい風が頬を撫でる
ジーーという音が辺りを響く
｢最近キリギリス出てきたね｣
｢あぁもう夏かってなるよな｣
｢うんうん｣
……会話が続かない…
暫く沈黙が続くと一郎くんが口を開く
｢ほんと久しぶりだよな
こうやって一緒に夜散歩するとか｣
｢私が中王区に行ってたもんね
寂しかった?｣
冗談混じえてそう言うと一郎くんが黙る
あ…ちょっと恥ずかしいな…
そう思い訂正しようと口を開く
｢ご、ごめ｣
｢寂しかった｣
｢え?｣
一郎くんがこちらを見て笑う
｢さ、寂しかった…の…?｣
え、一郎くんが?
寂しかった…?
｢え、ほんと…?｣
｢当たり前だろ
大切な幼なじみなんだからよ
二郎と三郎も寂しがってたしな
お前が思ってるよりも俺らはAの事大切に思ってるんだぞ?｣
少し冗談めかして言う一郎くん
｢そ、そっか…よかった…｣
思わず顔が綻ぶ
｢…そ、そういえば最近はどうなんだ?
この前メールで引っ越したって聞いたけど｣
｢あ、うん
イケブクロとシブヤの間に引っ越したんだ
イケブクロに近い方が一郎くんたちとも近くになるから安心だし…
お母さんたちもそうした方がいいって｣
｢そうか
おばさんたちは元気か?｣
｢うん!最近はお姉ちゃんが言の葉党に入ったりして…色々バタバタしてる｣
｢そうか
まあまた何かあったら頼ってくれよ｣
｢うん!｣
そんな会話をしながら私たちは夜の散歩を楽しんだ
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朧 - 面白かったです。今後の更新待ってます。 (2020年3月12日 0時) (
レス) id: 8e3203b515 (このIDを非表示/違反報告)
れお - 更新してくださってありがとうございます！！！中王区が中央区になっていました……理由がありましたら…………すみません (2020年1月3日 11時) (レス) id: b9ae8da24b (このIDを非表示/違反報告)
れお - うぁぁぁぁぁん((泣 更新停止になっちゃったよ！ なら私は更新を待つだけだ…… 更新停止中でもいつでも更新お待ちしてますよ！頑張ってください！！ (2019年11月30日 11時) (レス) id: b9ae8da24b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヘアリー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時：2019年9月9日 0時
