私の一番キライでスキな生き物6【銀魂】

鬼が四十六匹 ページ46

【「言い眺めだな
バカが空を飛んでる」



吊るされた晋助を見て桂が言う



「あぁ言い眺めだ
バカが見下ろせる」



｢これからどうするつもりだ｣



｢…どうもこうもねェ
次あそこにいったら勘当だとよ｣



｢なる程お前の親父殿も噂にあてられたワケか

松下村塾
近隣の子供を集め幕政批判 国家転覆
怪しげな教えを説いていると噂になっている｣



【それぞれがそれぞれの武士道を掲げ
それぞれの侍になることはできる】



｢フッその通りじゃねェか
アイツのいうような侍ばかりになったらこの国は滅ぶぜ｣



｢かもな

だが気持ちのいい連中であったな

俺は今迄侍とはあらゆるものに縛られた窮屈な存在だと思ってきたが…

もしなれるのであれば俺も…
あんな自由な侍になりたいもんだ｣



晋助は生徒達に勉強を教える松陽を見ていた



するとAが箒を持ったまま晋助に近づく



「あ、晋助〜!今日も来てたんだね〜!」





そうAが近寄ると晋助はいかにもゲッと言うような顔をした



「え〜…反応酷い…」



すると晋助の後ろから誰かが近づいてくる



「噂通りだ」



名門講武館の子供達だ



「近頃塾で顔を見かけんと思っていたらこんな怪しげな寺子屋にご執心とは
高杉いよいよお前も講武館破門だな

今晩にもこの寺子屋は潰れる
父上にこの塾に関するあらぬ噂を吹き込んでおいた
役人が動く」



ざまあみろとでも言いたげな顔で晋助達を見る



「吉田松陽あのおとこはいいとこここを追われるかしょっぴかれる事になるだろう」



「得体の知れぬ浪人が寺子屋の真似事なんぞしおって
身分をわきまえず我等武士を愚弄するからこうなる
お前も奴もここにもう居場所はない

高杉お前はもう侍になんてなれんよ」】

鬼が四十七匹→←鬼が四十五匹

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す