降誕祭�� ページ10
『これ、サンタさんからのプレゼントなの！ いいでしょ？』
｢23日の夜に届けるたぁ、随分とせっかちなサンタさんだと思わなくもないけどねえ｣
意気揚々と出向いた先は探偵社。社内でワンピースを自慢して回っていると、机に肘をついてこちらを見ていた与謝野がふとおかしそうに笑った。
『そうなの？ でも、いつ来るかなんていいの。サンタさんはいい子のとこにしか来ないんだから、私は誰かに助けられてばかりだけど、今年は少しは頑張ってたって認められたってことだもんね』
にこりと微笑めば、あんたが嬉しいならそれでいいんだけどねと彼女が言う。一方その笑みのなかに寂しさを見た太宰がそういえばあのチビは一緒じゃないの？と問うた。
若干の睨みをきかせながら少女は冷たく言い放つ。
『中也さんは誰かさんと違って、今日も明日の昼もお仕事だけど』
すぐにふんっとそっぽを向いて中島たちの方へかけて行く娘の背を、太宰は黙って見ていた。
*
その日の夜ベッドに潜った少女は、考えていた。
夜の七時頃に帰宅した中也さんと食事をして、中也さんが買ってきてくれた小さなクリスマスツリーを飾ってちかちかと光る様を見た。たったそれだけのことが、その時間が、とても幸せだったのだ。
だから、どうしても思ってしまう。
明日は丸一日彼と共に過ごしたいと。
せっかくいい子のためのプレゼントをくれたのに、我儘なこと考えてごめんなさいサンタさん。でもやっぱり、私、中也さんと一緒にクリスマスを過ごしたい。
だって、サンタさんにプレゼントを貰って、誰かとクリスマスを楽しむのなんて私初めてなんだ。出来るだけ長い時間、一緒に居たいよ。私にとっては、初めてのクリスマスだから。
そしてすぐその気持ちを心の奥に押し込め、
深い青に身を預けて眠りについた。
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#harigaya mako*(プロフ) - 苗代さん» 頑張って下さい(*^^*)楽しみに待ってます！！ (2018年10月1日 0時) (
レス) id: 509492d3f2 (このIDを非表示/違反報告)
苗代(プロフ) - #harigaya mako*さん» おめでとうコメントありがとうございます。これからも少しずつですが更新していくので、今後の展開を楽しみにして頂けたら嬉しいです。 (2018年9月30日 19時) (レス) id: 4044429dac (このIDを非表示/違反報告)
#harigaya mako*(プロフ) - 大変遅くなりましたが続編おめでとうございます！！これからも、応援してますm(*＿ ＿)m (2018年9月30日 14時) (レス) id: 509492d3f2 (このIDを非表示/違反報告)
苗代(プロフ) - 朔さん» コメントありがとうございます。お褒め頂けて嬉しいです。少しずつですが更新も頑張っていくので、どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2018年9月29日 7時) (レス) id: 4044429dac (このIDを非表示/違反報告)
朔 - 初めまして朔です、面白くって前作から一気に読みましたこれからも応援してます。 (2018年9月29日 3時) (レス) id: bee8cd2a37 (このIDを非表示/違反報告)
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