Play Ball. ６

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ト「ちょっと押すよーっ…」


『いっ、…』


ト「骨のとこに近い打撲かな？ でも骨は全然大丈夫だから冷やしといたほうがいいよ？」


『ありがとうございます』





やすさんがトレーナーさんをよんできてくれて見てくれた。
こんなことまでわかるトレーナーさんで助かったわ




それにしてもA遅い
なんもされてへんといいけど…







吉「あっ」


亀「おいおまえ！」


「ちょっと待って」






Aといっしょに来て木山に怒鳴る亀井さんを止めると
どうぞ、ってAは木山を俺のほうに向けた。









木「ごめんなさい」


『もう俺たちのまえに来んな』






ひどい言いかたやってのはわかってる

だけどここまでされたらこうも言いたくなる


感情がないおもちゃとわけちがうんやし。






片「さっき球団のお偉いさんとばったり会ってこのこと喋ったら
処分は重いって言ってたから、どっちにしろもう会うことはないと思う」









出て行こうとした木山をみんなが睨んでた

でもAは木山のうでをぐっと掴んで、笑顔やないけど優しそうな目をして






「つぎ、好きな人ができたら

大切にしてあげてね？ こんなことしちゃだめだよっ？」



長「Aっ…」







その言葉に小さく頷いて木山はここから出て行って。



俺の手を握ったAを思いっきり抱きしめた






『好きやでっ…？』


「うんっ…」









怖かったはずなのに 俺のためにわざわざ行って
いろいろ言ったんやろな…



こんなやつ他にはおらへん

俺のいちばんはAだけやで。









長かったここ数週間

こうして時は過ぎ去った。







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