遺伝子格差世界【d!】

�将将� ページ21

貴方side



『いやーありがとうございます。わざわざ車で送って貰えるとは。』


「いやいや。君人間なんだからそれくらいしないと。それに帰り道に食べられたりしたら堪ったもんやないよ。」


『あはは、、。』


そうだった。
彼等にとって私は補食対象。
血の匂いなんて漂わせるなんて自穀行為だ。


『、、って先生は、、？』


「あはははwwそんな生徒にがっつく程、血に飢えてる訳や無いし、それに俺は好んで人は食わんよ！警戒しないでw」


私が先生に警戒の眼差しを向けると先生は笑いながらそう言った。


「そう言えば柘榴さん、俺の名前知ってたっけ？」


『いえ。これまで絶対に保健室に関わらずに生きていこうと決めてたので。』


「だよねw俺、上尾神平って言うんや。皆からはぺ神ぺ神言われとるから好きに言うてな。」


『はーい。』


上尾先生こと、ぺ神はそう言ってどこから取り出したか分からない輪っかを見せてくれた。


『何ですかこれ。』


「一見、天使の輪っかに見えるやろ？でも俺んちはこれでも神様の遺伝子引き継いでんよ。どっかのタイミングで天使の遺伝子と混合したからか、俺はハイブリッドになりましたっ！」


そう言ってまたもや天使の輪っかみたいなのをどこかにしまうぺ神。


「これから生物で習うかもやけど、極稀に、遺伝子が組み合わさって生まれる“混合遺伝“って奴が生まれるんよ。俺は天使と神様が混合したちょっと欲張りな遺伝子やな。血は神様の方が主張強めやからか、天使の輪っかがこんな小さくなってんねん。」


『へー』


凄いやろ？なんて笑顔で言うぺ神。
それを見ながら心底、その遺伝子片方私に分けて欲しいと思ったのは当たり前の事。


続く

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