24食目。 ページ28
翌日、カルロスは逃げ出そうとした。
理由はまぁ……昨日の屍兵を見たからである。
恐ろしくなった、という感じだろう。
(彼は結構もったほうだったし、バニカ様にかなり気に入られていたんだけどなぁ……)
殺さないといいんだけど。
そう思っていたセレナだったが、その予想は当たっていた。
逃げ出したカルロスにバニカが出した命令は「このまま屋敷でコックを続けること」だった。
セレナはカルロスに炎を近づけ脅しながら呟いた。
「まぁ、よかったんじゃない? 死なないで済んで。バニカ様も同じことおっしゃっていたけれど……コックはなかなか見つけられないの。私には才能ないし。」
その日、セレナは部屋で魔術の訓練をしていた。
(やっぱり……炎と風だけじゃ地味よね)
今日脅したとき、炎だけじゃかっこ悪いと考えていた。
魔術の書の最後のページ。
氷の魔術。
今まで何かしらのイメージ……例えば炎なら手のひらにあるイメージ、風なら手からでる感じをイメージしていたが、氷というのは難しいから今まで手をつけないでいた。
何を考えればいいのか?
周りが冷える感覚?
手が冷たくなる感じ?
(まぁ、私には向いてないかな)
やっぱり無理だと、本を閉じた。
29人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いんく(プロフ) - 桜猫さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。一ヶ月一冊ペースで進めていくつもりですので、こちらもよろしくお願いします。 (2016年8月5日 19時) (レス) id: 8afac89c30 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫 - こちらも読ませていただきます( ^ω^ ) (2016年8月3日 11時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いんく | 作成日時:2016年8月1日 22時