言霊 ページ30
その日の夢で誰かが言った
「人の世にも言霊はあるだろう」
「発言には責任を持て」
「真か偽かはどうでもいい」
その声はじわりじわりと近寄ってくる…なんだろうこれはおかしい。何かがおかしい。
ぞわっと粟立つ背中
「「「死んでもいいんだな…？」」」
目玉がおかしな方向に向いた鬼が部屋中にいた
息が詰まった
「だれか…っ」
声にならない声…聞こえない声…消えた声
勢いよく体を起こせば、冷え切った汗が全身を伝った
息苦しさと恐怖でいっぱいで…思わず窓の外を見た
月はどこにも浮いてない。
「はぁっ…はあっ」
息を整えてから扉へ向かう。
お水を飲んで落ち着こう…大丈夫…大丈夫だから
扉を開けようとした瞬間、こんこんとノックが響く
「朱陽やで〜」
可愛い声も響く。
扉を開ければ寝癖のついた朱陽さんが立ってた
「うなされてへんかった…？」
朱陽さんが心配そうに言った
「あ、ああ…ちょっと怖い夢見ちゃって…！起こしてごめんなさい！」
頑張って明るく振る舞う
嫌な夢は消えてはくれない。
「ええって〜ちょい夜更かししとっただけやさかい！…夢の事聞いてもええ？」
じゃあその寝癖はなんだ、と突っ込みたくなったけどやめた。
「……やだって言ったら？」
「意地でも聞いたるわ」
ふっと消えそうに笑う朱陽さん
何故か泣きそうになってしまって、俯く
だって今まで…たくさん怖い思いしたじゃん…私…全然平気だったはずなのになぁ…
「Aちゃん…俺を見て。」
耳の奥に染み込んだ朱陽さんの声
ゆっくり顔を上げて瞳を見れば、ばちっと音がするみたいに視線が交わった。茶色の瞳が淡い朱色に変わる。暗い部屋でその眼がキラキラ燃えた。
朱陽さんの能力、記憶の共有…
「……今まで耐えられとった恐怖や怒りは溢れかえって、Aちゃんを押しつぶす。Aちゃんは…たくさんのことを知りすぎたんよ」
朱陽さんは淡々と言った
目が離せない…きれいな眼…
鬼になった創志郎さんが浮かんだ
知りすぎた…知りすぎたから……なに？
ころされる…？
「…」
「俺が命をかけて護る…。約束する。俺はもう…」
えっ、なん、なんでそんなに優しくするんだよ〜…もう〜
これじゃ私が嫌な人みたいじゃん〜嫌な女だけどさぁ〜！！
「…もう？何ですか？」
先を促しても答えはない
「…秘密」
人差し指を唇に当てて朱陽さんはいたずらっぽく笑った
新月の夜にはなにか不思議なことが起きる
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saya(プロフ) - 味噌汁さん» 確かに、ビックリしましたけど、最後の賢正のセリフはかっこよかったです。。。(TωT)/~~~ 私も久しぶりにこんなにドラマにハマったので待ち遠しいです♪ (2016年11月1日 23時) (
レス) id: 95169321dd (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁(プロフ) - sayaさん» そうですね〜二人の演技にみごとに騙されてしまいました…。日曜日が待ち遠しいです (2016年11月1日 22時) (レス) id: 2bbd48963b (このIDを非表示/違反報告)
saya(プロフ) - 味噌汁さん» ですよね！敬語じゃない賢正も良かったです♪眼鏡を取るところとか、スイッチみたいで、これから後々過去が明かされていくみたいなんで気になりますね〜 (2016年11月1日 21時) (レス) id: 95169321dd (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁(プロフ) - sayaさん» 分かります〜!普段の一人称が「俺」って所にギャップというか、男っぽさを感じて好きです!!ありがとうございます〜! (2016年11月1日 17時) (レス) id: 2bbd48963b (このIDを非表示/違反報告)
saya(プロフ) - 味噌汁さん» ディーンさんのアクションとか、私服とかも良かったですよね！ もちろん、１番は執事賢正の姿ですけど♪ 楽しみにしてますね(TωT)/~~~ (2016年11月1日 16時) (レス) id: 95169321dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味噌汁 | 作成日時：2016年10月30日 2時
