kiss my heart . 5 (ページ3)

今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:15,623 hit

ハート揺るがすような瞬間ページ3

.

「でもさ、この写真もこっちの写真も」

『？』

「今は覚えててもきっと忘れちゃうんだろうな。」

『裕太くん？』

「. . . . . . 。」

『. . . 私だけは. . . 見てるから、ずっと。』

「. . . 見てる？」

『初めて横浜アリーナで裕太くんを見た頃のまま
変わらない裕太くんのホントのトコを。
私だけは見失わないでいる。』

「. . . . . . . . . っ。」

見透かされてた。

見抜かれてた。

Aちゃんに…。

明日さえわからない毎日で、知らない大人達に
飲まれながらこの東京で俺は何してんだろって。

本当の自分と、変わっていく自分。

忙しくなりたいと願う自分と、何もかも投げて
自由になりたい自分と…。

「. . . . . . 。」

『. . . ねぇ裕太くん？』

私はスマホを置いて隣に座る裕太くんの手に触れる。

『私はしたないかもしれないけど裕太くんに
触れられるの好き』

「え. . . 急にどうしたの(笑)」

『. . . 裕太くんが私に心を傾けてくれるのが伝わって
緊張するけどドキドキして嬉しくて』

「A」

『幸せな気持ちになる』

「！」

『そんな私の気持ちが触れた場所から伝わって
裕太くんも幸せだと感じてくれたら嬉しい』

「. . . はー。ほんとAには敵わない. . . 。」

急に近づいた裕太くんは、今にもキスしそうなくらい
の距離で私を真っ直ぐ見つめる。

「俺の幸福はAだよ。」

『裕太くん. . . 』

「だってAといるだけで俺は心が満たされるんだ。」

『私もだよ？』

「ふふ(笑)知らなかったな。幸せって際限ないんだ。
俺まだまだ幸せになれそう(笑)」

『ほんと？』

「うん。だからその手で俺をもっと幸せにして」

私を見つめるその笑顔に私は愛しさで胸がキュッと
なった。

私の大好きな大好きな裕太くんの笑顔…。

.