検索窓
今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:15,622 hit

ガヤの気持ち ページ18

.






ねぇAちゃん



いつからだろう。

『淋しい』なんて感情を思い出したのは。

ずっと閉じ込めていた感情なのに。

気づけばいつも君がいて。

知らなかった。

…違う。

本当は気づかないフリをしていたんだ。

一人の夜がこんなに淋しいなんて…。









ーーー...









藤「. . . 雨か。」





新曲のダンスの練習をしてる最中、窓の方に
目をやるガヤを見た。





「. . . 昨日、Aと会ったんだって?」


藤「. . . . . . . . . 。」





その目が、かすかに動揺したのか揺れる。





藤「. . . ちゃんとしろよ、Aのこと。」


「なにが?」


藤「ちゃんと捕まえとけって話。」


「捕まえてますけど。」


藤「俺. . . 女にはなんの感情も持たないようにしてる
けど. . . あんな風にこらえて泣く姿見たら. . .
マジで痛えよ. . . 。しっかり捕まえとけよ、玉。」


「. . . また説教」


藤「だったら!. . . ちゃんとしろって. . . 。」


「. . . っ」


藤「可哀想だろ、Aが。」


「. . . . . . . . . 。」


藤「. . . . . . . . . 。」


「. . . どういう意味?てか. . . ずっと聞きたかったんだ
けど、ガヤはAのことどう思ってんだよ。」


藤「. . . . . . 。」





頭まですっぽりかぶったパーカーのフードの隙間から
しかガヤの横顔は見えなくて、その表情はわからない。

ましてやサングラスに隠れて、余計にその心を読むことなんて出来そうになかった。

ずっと知りたかったんだ。


ガヤの…ほんとの気持ち。





藤「. . . 言葉でなんか言えたら、ラクだったかもな。」


「え. . . ?」


藤「言葉になんか出来ねーよ。」





…ガヤ…。





藤「なんか. . . こっちが切なくなってきた. . . (苦笑)」


「は?なんでだよ(笑)」


藤「ほんと、うまくいかねーよな。色々。」


「. . . そうだな. . . 。」





誰かを好きになるって…

あの頃より、難しくなった気がするよ。

こんな日が来るなんて、Jr.時代ん時は…
思いもしなかったのにな。

あの頃のまま、俺らがずっとJr.だったら…

みんな変わらずに、いられたのかな………。


でも、" もしも "はねーんだよな。

これが今、俺らのたった一つの現実なんだ。









.

懺悔→←変わり始めた景色



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
167人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もこ(プロフ) - こんばんは (2019年5月14日 22時) (レス) id: 69388d6fef (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - こんばんは (2019年5月14日 22時) (レス) id: 69388d6fef (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:たまみく | 作成日時:2019年5月14日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。