変わり始めた景色 ページ17
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宮田との電話を切ると、ベッドにもたれて一つ
ため息をこぼした。
「はー. . . 」
真っ暗な部屋で、体はどっぷり疲れてベッドに沈んで
いくのに頭の中はやけにクリアで嫌になる。
隣にAがいない…。
ただ、それだけなのに…足りない。
「. . . 寝よ。」
一瞬浮かんだ宮田の顔をかき消すように寝返りを
打つと、ぎゅっと目を閉じた。
千「ごめんね?こんな時間になっちゃって」
『いえいえ!楽しかったです!送ってもらって本当に
ありがとうございます。また誘って下さい(笑)』
千「. . . ねぇAちゃん。」
『?』
千「ガヤさんの舞台行くの?」
『あ、もちろん!絶対に行きます!』
千「. . . 」
『千賀さん?』
千「俺、Aちゃんいい子だし好きだよ?」
『私も千賀さんいい人で好きです(笑)』
千「. . . でも玉の彼女としては認めない。
Aちゃんは玉にふさわしくない」
『!』
千「ごめん。こんなこと言いたくないんだ。でも俺
玉のこと大事なメンバーだからさ」
『. . . そうですよね(苦笑)私は可愛くないし別にとりえ
もないし、裕太くんには似合わないと思いますよね(笑)』
千「そんなことを言ってるんじゃないんだよ!」
『でも』
千「. . . . . . 」
『. . . . . . 』
千「Aちゃん?玉とガヤさんは両立できないよ?」
『!』
千「Aちゃんは玉とガヤさんの間でフラフラ
してる。俺はそれが許せないんだよ」
『千賀さん. . . 』
千「. . . その程度にしか玉のこと想ってない子を
俺は認めるわけにはいかないんだ」
『. . . . . . 』
千「ごめんね。俺、キツいこと言って. . . 」
『いえ. . . 私がいけないんです。』
千「Aちゃん。」
『私が太輔に甘えてばかりで. . . だから. . . っ』
私は千賀さんから逃げるように走り出した。
千「Aちゃんっ!!」
自分が許せなかった。
裕太くんの大事なメンバーにそんなことを言わせて
しまった自分が許せなかった。
千賀さんの気持ちがわかるから。
こんな時に頭に浮かぶ太輔の笑顔も、
揺れる自分も…。
余計に許せなかった。
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もこ(プロフ) - こんばんは (2019年5月14日 22時) (レス) id: 69388d6fef (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - こんばんは (2019年5月14日 22時) (レス) id: 69388d6fef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たまみく | 作成日時:2019年5月14日 19時