kiss my heart . 5 (ページ16)

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俺に守らせてよページ16

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藤「. . . あ、そうだ。これ」

『？』

藤「舞台のチケット。」

『！. . . ありがとうっ。絶対に行くから！』

藤「おう。」

『あ. . . . . . 』

太輔の手がすぐそばにあって今にも触れそうで。

藤「ん？」

『. . . なんでもない。』

裕太くんと同じ体温のその手に触れてしまったら
無神経だと思われる気がして。

指先に触れる風がやけに冷たく感じた。

『もう夏はとっくに終わってるんだね. . . 』

藤「. . . 夏は」

『え？』

藤「今年の夏は人生でトップクラスだな。」

『？』

藤「俺がお前に出会えた夏だし。」

『太輔. . . 』

真っ直ぐ、見つめられる。

その目に金縛りにあったみたいに動けなくなる。

『. . . 私. . . 太輔の、邪魔になるよ？』

やっと絞り出した言葉はこんなひねくれた返事。

藤「なんねーって。言ったじゃん俺がそうしたいって。」

『. . . . . . 』

藤「俺が. . . 」

『. . . ？』

途切れた言葉に、太輔の目を見つめ返す。

藤「. . . 俺が、お前といたいんだ。」

『太. . . 輔。』

藤「ごめん、俺. . . ホント勝手だな(苦笑)」

『. . . たいす』

千「あの～、俺の存在忘れてないよね？(笑)」

『！』

後ろを振り返ると飲み物を持って気まずそうに
立っている千賀さんが(汗)

藤「お前いつからそこにいんだよ(汗)」

千「かなり前からだけど(苦笑)」

『全然気づかなかった. . . 千賀さんすみません(汗)』

藤「声かけろよ。」

千「そんな空気じゃなかったし！」

藤「なにキレてんだよ(笑)」

千「別に～。」

「しんど. . . 」

今日も仕事が終わったのは深夜。

疲れた体で家路へと着く車中、俺はスマホに残る
不在着信に気がつく。

「ん？宮田？」

プルルルル…プルルルル…

宮「もしー？タマ？」

「ん、ごめん。今終わってさ。」

宮「今！？もうこんな時間だよ？」

「ちょっと撮影終わらなくてさ。」

宮「へー。本当に働くね。稼ぎまくり？」

「うるせー。てかどうしたの？」

宮「いや。長くなりそうだしまた今度でいいよ」

「そ？わかった。」

宮「Aちゃんも待ってるし早く帰ってあげなよ？」

「Aは今日ガヤと千賀と会ってるから。」

宮「. . . へぇー、そっかぁ。」

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