動きだす2人 ページ9
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『すみまっ. . . !』
謝ろうとした私を、また人差し指を唇の当てた
「シー」の仕草だけで玉ちゃんが止める。
「じゃあ。俺が責任取ってあげる。」
『せ、責任?』
「俺と友達にならない?」
『へ?. . . と、友達. . . !?』
「そ。友達!フレンド。」
玉ちゃんの言ってる意味が飛びすぎて理解不能。
なのに玉ちゃんは不敵に意地悪く笑って。
「だって俺のこと好きでしょ?」
『な. . . //』
す、好きですけどっ!!
なんか優しい玉ちゃんのイメージが段々ブラックに
変わってる…(汗)
『ほっ、本当にいいんですか?
なんか. . . 頭がちょっと追いつかなくて. . . 』
「本当かどうかはAちゃん次第、かな。」
『えっ. . . 』
そう言って上から私を見下ろす玉ちゃんの目が、
今まで見たどの目よりも魅惑的で。
う、うわぁっ//
腰がくだけそうです…//
「あ!その前に玉森さんだけやめてもらって
いいかな?俺、友達にまで玉森さんて
呼ばれたくないし(笑)。」
『じゃ. . . じゃあなんて. . . 』
「うーん。」
考えるそぶりさえ様になるなぁ…
なんて見とれてしまった。
「そーだね。普通に裕太にする?
なんかある?希望。」
『やっ、全然っ。ゆ、裕太なんて呼んで
いいんですか?(汗)』
「うん。Aちゃん年上だし。裕太でいい?」
『は、はいっ。もちろん。』
「ん。あと敬語もナシね。」
『は、はいっ. . . 。あっ敬語で話しちゃった(汗)』
「ふふ(笑)。あっそうだ。」
玉ちゃんはテーブルの上にあるスマホを手に取る
「番号交換しよう?」
『えっ?あ、はい. . . 』
慌ててポケットに入ってたスマホを手渡すとものの
数秒でラインを通して、玉ちゃんのデータが私の
スマホに移る。
「なんかあった時は連絡してね?」
『. . . はい//』
手渡されたスマホの画面を開くと、そこには確かに
「玉森裕太」の文字が。
信じられないようなこの現実。
確かなのは今、この場所にいる私と隣で水を飲んで
いる彼が間違いなく玉森裕太だってこと。
たとえこの先どんなことが待っていたとしても…
私はこの夢から覚めたくないと思った。
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作者名:たまみく | 作成日時:2018年12月17日 20時