彼のマンション ページ7
.
道路に出ると、タクシーに乗って玉ちゃんは
行き先を告げる。
聞いた場所は私が一人暮らしてるアパートとは
正反対の方向。
黙ってついて来て、と言われたために一言も声は
出せないけどタクシーの後部座席に並んで座って
いるワケで…(汗)
あと１０センチくらいでくっついちゃうような
距離に玉ちゃんがいる。
優しいけどどこかスパイスのあるこの香水の匂いは
今まで嗅いだ事はない。
玉ちゃんの香水、こんな匂いだったんだ…。
細いけどしっかりした足がすぐそこにあって、耳を
澄ませば呼吸だって聞こえそうなくらい…近いっ///
「ここ、７階ね。」
『あっ、はいっ。』
着いたマンションは車で地下に入るとそこから
入り口に入れるから、住人以外には
会わなそうな造り。
さすが芸能人…なんて圧倒されてる間に
オートロックを外し、エレベーターに乗り、
あっという間にドアの前に。
こ、ここが玉ちゃん家…
っていうか今更だけど私入っていいの？
彼女とかいないのかな？
記者とかにバレたら…
ていうか…ていうか…(汗)
「早く入って？」
『はいっ！』
うわーっ！！
は、入ってしまった…！！
「とりあえず適当に座ってよ。」
『はい. . . 。』
広…っ
入ってすぐに広がるリビングには黒い革の
いわゆるラブソファみたいな２人掛けのソファと、
黒いローテーブルがあって。
下には座布団代わりか平たいクッションがいくつか
置かれている。
目につく限り、物が少ない部屋は黒かグレーで
統一されていて、玉ちゃんらしい…(笑)
後ろを振り返るとカウンターキッチンがあって、
とても１人で住むには贅沢すぎる広さだ…
「隣が俺の部屋ね。玄関からの途中にバスルーム、
トイレ。キッチンがそこで. . . 。あとこっちが」
部屋を案内されながら、
玉ちゃんの部屋があってドアを開くとものすごく
大きなベッドがドーンと(笑)
『キング. . . くらいですよね？』
「あんまり驚かないね。普通このベッド見ると
みんないいリアクションなのに(苦笑)」
『すっ、すみません(汗)』
ドアを閉めて、リビングに戻ると私はソファの
近くに行きとりあえず床に座った。
ってか、さりげなく普通に会話しちゃったけど
本当に私ここにいていいのかな？
玉ちゃんだよ？
本当に玉森裕太なんだよね！？
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 211人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「玉森裕太」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たまみく | 作成日時：2018年12月17日 20時
