恋に迷う時 ページ19
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ーーー...
ブルームーンのあの夜から数日経って…。
たまに裕太くんとラインはしているけれどあれから
会ってはいなくて。
裕太くんもコンサートで忙しいだろうし、私も
自分からは誘えないでいた……。
もし私が裕太くんにとって少しは特別になれてる
としても、それは友達の域を越えない。
もしかしたら裕太くんにとっては私なんて、
なんてことない存在、なのかもしれない…。
でも…
考えるのはやめよう!
だって私だってすっごいファンなだけで…
男として本当に好きとか…
そんなの、あるわけないよ。
だってそんな恋したって、最初から叶わないって
わかってるんだから。
裕太くんを本当に好きになったりなんかしない。
今はただ、
流されるままに甘い夢を見てればいいんだ。
いつかは覚める、甘い夢を…。
気持ちとは裏腹に快調に仕事は進んで
閉店間際の頃、店の前で妙な人影を見つける。
『?』
柄の入った大きめのTシャツにジーンズ。
グレーのキャップに大きな紙袋。
の、男性が店を遠くから伺っている…
あ、怪しいっ!!
その人が見てない方向から私もじとーっと観察…
…………
………ん?
んん??
『. . . . . . あの. . . ?』
宮「あ!Aちゃん!よかったぁ〜!!
店間違えたかと. . . 」
『み、宮田さん、声が大きいっ!!』
私は慌てて宮っちを引っ張って、他の店員さんから
見えない位置へと引き込む。
『宮田さん、急に!ダメですよっ!
アイドルがそんな堂々と!!』
宮「あっひゃひゃっ(笑)超必死!!
Aちゃんカワイー!!」
いやいやいやいやっ
違うでしょっ!!
宮「ゴメンゴメン!気をつける(笑)」
『それより、どうしたんですか?本を探しに来た
ならもう閉店ですけど. . . 』
宮「うん、それ狙って来たから大丈夫!」
『?』
狙って来た?
宮「終わってからご飯でもどうかなって。」
『今日ですか??』
どうしよう…
きっと宮田っちのことだから、裕太くんのことでも
聞きたいのかな…
無視するわけにもいかないしなぁ…。
…裕太くんに言った方がいいのかな…。
でも…うーん…。
宮「タマならもう知ってるよ。」
『え?』
宮「タマに了承得てから来たから大丈夫!」
いたずらっ子みたいになった宮っちの笑顔(笑)
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作者名:たまみく | 作成日時:2018年12月17日 20時