仕事 ページ3
.
「部長、これはどういうことですか」
「そのまんまだよ
来月からキミの所属はここじゃなくなる」
「来月.....」
来月まであと1週間もない
「うちのアーティストのAAA知ってるね?」
「はい…」
アジアツアーを開催した時
現地との交渉に私も携わった
「じゃあ、Nissyも知ってるね?」
AAAのメンバー 西島隆弘のソロ名義
いまこの会社で最も人気のあるアーティストの1人だ
「キミの異動先はNissy専属の交渉人だ」
「急に言われても困ります。私、嫌です」
海外事業部は私の夢の途中なのに
「もう決まったことだから、引き継ぎよろしくね
あと今日中にこの人のところに行きなさい」
渡されたのは
「わかりました」
「失礼します」
4年間お世話になった上司から
唐突すぎる辞令を言い渡され
満足にお礼も言えなかった
デスクに戻ると
「黒崎さん.....寂しいです」
そう言ってくれるのは
私が指導係をした後輩の山本くん
「ありがとう。ちゃんと引き継ぎするからね」
「はい、」
虚しくも、何の問題もなく引き継ぎを終えて
私は海外事業部から去ることになった
.
61人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:miku0829 | 作成日時:2019年1月26日 3時