狂愛 1

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「あっ、はい。これどうぞ」





急いでさっき入れた紙コップを手に取り、渡した。





その人は、受け取るとあたしに1歩近づいた。






「あ、あの、何でしょう」






あたしは小さくかがみ込んでいて、その人を下から見上げた。





JM「僕の名前、ジミン」






「あ、ジミンさんですね。、はい、ジミンさん。覚えました」






ニコニコ未だに笑い続けているこの人の名前はジミンさん。







頭にその名前を焼き付ける。






JM「これからよろしく、ね？」







びちゃ








「……………え？」









一瞬何が起きたのか分からなかった。








よろしく、その声が聞こえて来た瞬間上から冷たい液体があたしの頭にかかってきた。







「っ ！！！」







ぽたぽた







地面にスポドリの雫が垂れる。







あたしジミンさんにスポドリかけられたんだ。







TH「ジミナ〜、最高」







JN「あはははは、性格悪すぎだろぉぉ、あはっ、は、まじうける」







JH「俺らめちゃくちゃ反日なことアイツ知らないのかな〜」









聞こえてくるのはジミンさんを取り囲み、ワチャワチャ騒ぐ彼らの声。







あたしを、嘲笑う彼らの声。







顔に血が登っていくのがわかる。







目が熱い。







上を向くことが出来ない。








あたしの目に写るのは薄茶色の床に垂れる透明な液体だけだった。

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