【銀魂】俺の幼なじみの女に、最近色気や可愛げが出てきやした。

episode45 ページ24

総悟side



　


　
　
ガララ



　
「A、入りやすぜ」



　

　
病室の真っ白な空間で、真っ白なベットの上で眠っている幼なじみに話しかける。



隣にあった小さな椅子に腰掛け、その寝顔をジッとみる。




　
　
　
あの事件から３日が経つ。

　
　
俺が新堂とかいう男をぶった斬った後、こいつは倒れた。

　
とりあえず屯所に連絡を入れてから病院へ走った。

　

　

　


　
医者によれば…極度の過労とストレス、精神的なショック状態のせいで気を失っているだけらしい。



　

　
命に別状はないらしいので、一応は安心しているのだが。



　
　


　

　
こうも目を覚まさねェと不安になってくるわけで。

　
この真っ白な空間にこいつが消えていってしまうんじゃねぇかって。



　
柄にもなく弱気になる。



　
　
　

　
ゆっくりと手を伸ばし、Aの髪に指を通す。


コイツの藍色の髪は俺の指をサラサラと絡まることなく滑らせていく。


　

　

真っ白な頬に手を当てれば吸い付くような感覚。

　
スベスベとしていて、永遠に触れていたい。



　
　
「………はやく…目ェ、覚ましやがれ…」


　

　
頬を撫でながらぽつりともらす。



　

　
早く起きて、何食わぬ顔顔で笑って下せェよ。


　

　

俺の生活、ほとんどお前で廻ってんでさァ。
　








あんたがいねぇとなんにもやる気でねーよ。


Aがいねぇと何しても楽しくねェんでさァ。


あんたがいねェと団子も美味くねェ。




　


　

　
「あんたが俺のそばにいねーと落ち着かねェよ」




　


　

　

Aの白く俺よりも小さな手を握る。




　

　

　

「だから……はやく戻ってきやがれ…A……」




　
　
　
きゅっと祈るように手を握る。

　
Aの手の甲に額をくっつける。
　
　
　




　


　


　

すると、少し強い風が病室になだれ込んできた。



　
ふわり、とカーテンが翻る。



　


　


そして、
　

　



　






　

　

　

　

　
　
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿きゅっ








　

　



Aの手が、俺の手を少し握りかえした気がした─────────。

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