【銀魂】俺の幼なじみの女に、最近色気や可愛げが出てきやした。

episode38 ページ17

また、見つけてくれた。



　
あの雨の日みたいに。




　

　
総悟はいつでもあたしを見つけてくれるんだね。



また、同じように『やっと、見つけた』って。





　


　
さっきまでの緊張感が嘘のように溶けていく。

　
会うだけで、抱きしめてもらうだけで、すごく安心する。




　








　
あぁ、あたしはこの人がやっぱり好きなんだ＿＿＿＿＿＿＿＿＿。



改めて思う。


どうしてか、あたしの体はゆっくりと力が抜けていき立っていられなくなった。




　


　


　
「よく、頑張ったな…」


　
　
総悟はあたしの頭をぽんぽんと撫でる。

微笑んでいるようにも見えた。



　
「もう、安心しなせェ。

　
ゆっくり休んどけ」


　

　
「ん…」

　




総悟の言葉の中から『後はまかせろ』というメッセージを読み取ったあたしは、






ゆっくりと目を閉じた────────。






　

　

　
　



　


　
─＊─＊─＊─＊─＊─＊─＊─





総悟side



　
　
静かに寝息をたてだしたAをみて少し安心し、もう一度抱きしめる。



　

よかった…。

ほんとによかった。



　

また、みつけられて。



　

お前がいなくなったら…俺は多分おかしくなっちまう。







　
　

またこの腕にこいつを抱けている。




それだけですごく安心した。









　
Aを抱きながらゆっくりと立ち上がる。






それと同時に背中に気配を感じた。





　

　
　
Aの頬に唇を落とし、塀にもたれさせる。





　




　
A、待ってて下せェよ。



すぐ戻りやすから。


　



　

　

　
「あれれ？


Aちゃん寝ちゃったんだー？」



　
背後から聞こえるおどけたような声に少し苛立ちを覚えつつ、振り向く。





　

白のTシャツに黒の作業エプロン。


縁ありのメガネをかけた男が立っていた。


　



　
　
「てめーか。




コイツを襲ったヤローっつのは」



　


　
「そーだよ☆



お兄さん、真選組の人だね？




　
一番隊隊長さんかなぁ？」



　

…ふざけてんのか？



　

　
許せねェ……こいつだけは。




　



　

Aを襲ったりなんかしやがったこいつだけは……!!!

episode39→←episode37

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す