【文スト×呪術廻戦】呪王の受肉の兄と宝石色の虎の妹・続 (ページ48)

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96)的中する予感ページ48

「天元様が羂索に獲られた！？」

真希の言葉に驚く

「現場の高専は酷い有り様だった。脹相は何とか無事、由基さんも何とか一命を取り留めた・・・Aの異能力が働いたんだろうな」

「・・・・【君死給勿】が、治せるのは、傷だけ・・・流れた、血は・・・戻らない・・・」

「そんなっ」

悠仁達の話を黙って聞くAは足元にいる傑を屈んで撫でる

「(なんだろう・・・この感じ・・・・嫌な感じ・・・・何を、企んでいるの・・・・？)」

感じる違和感の正体に気付けなかった

すると、ぽん、と頭を撫でられる

「ちっと離れる」

甚爾はそう言って消えた

「？」

「A、親父は？」

「・・・・離れるって・・・・」

「今伏黒の姉ちゃんが来るんだ」

「なるほど・・・」
逃げた・・・

小さく呟くAは立ち上がる

「・・・・私・・・邪魔が入らないよう・・・見てくる、ね・・・何か、あったら、呼んで」

「おぅ、ありがと、みや」

Aは伏黒を見て

「よろしく、ね・・・・」

それが何を指すのか、伏黒は理解し、頷いた

Aは傑に乗り、飛び去る

周りを見ながら、Aは考えを巡らせる

「(クロくんの、お姉さんの中に・・・いる人・・・何を、企んでいる・・・・すく、なは、何を、狙っている・・・？・・・・あれ・・・・)」

はた、と何かが過る

「(どうして、すくなは、クロくんに拘る・・・？器は、どうして、悠ちゃんだと・・・・)すーくん」

「？」

ザッ！と止まる傑

「・・・私・・・・すごい、勘違い・・・してた」

「ガウ？」

その瞬間、元々いた場所、悠仁達がいた筈のビルの上に巨大な鵺が現れた

「戻っ、て！」

傑はすぐに引き返す

落ちてくる雷撃を避けながら走り抜ける

パキンッと誰かに渡した結晶が砕ける音がした

走った先に見つけたのは、体に宿儺の模様が刻まれた伏黒とそれに向かっていく悠仁と真希の姿

「駄目！！悠ちゃんっ！！！」

手を向ける伏黒、もとい宿儺と悠仁の間に飛び込んだ

「なっ！？」

驚く宿儺は咄嗟に悠仁に向けていた術を消すが、飛んだ斬撃は止まらず、Aのその華奢な体を斬りつけた

「っくぅ・・・！」

「みや！！！？」

倒れるAを悲鳴のような声を上げて受け止める悠仁

「ちっ！(小娘に傷などつける気はないんだが)」

その時、誰かが道路に立っているのに気付く

「【霜凪】」

突然の冷気により、悠仁と真希を巻き込んで氷の塊が出来上がる

「ははっ！絶景絶景」