76)信頼 ページ28
羂索が薨星宮にやって来た時、Aは外にいた
手には黒い結晶
薨星宮がある方を見つめ、その結晶を握りしめた
「・・・・・・・・・・行こう」
「おう」
「ガウ!」
巨大化する傑の背中に2人が乗る
「悠ちゃんの、ところに行こ・・・何か、か、起きる・・・気が、する」
Aは、ある事を頭に浮かべる
「・・・・・・ね・・・とーじ・・・」
「ん?」
「とーじは・・・つみき・・・助け、たい?」
「それは・・・・まぁ・・・血は繋がらなくても、ガキだからな・・・」
「・・・・そう・・・あのね・・・・」
Aの話に目を見開く甚爾
「まさか・・・」
「・・・とーじ・・・私、を・・・信じて、くれる・・・?」
見上げるように背後にいる自分を見つめる宝石色の瞳
「当然だろうが」
甚爾はポンッとAの頭を撫でた
「何があろうと俺が信じるのはお前だ」
「・・・・・わかった・・・・すーくん、止まって」
土煙を上げて止まる傑
そして【アンの部屋】へ行く
「ごじょ、せんせ・・・」
「どうしたの?A」
「あの、ね・・・」
語られる話に目を見開く五条
「・・・A・・・受肉された人間は基本殺されたも同然だ・・・悠仁が論外なんだよ。その話が事実なら・・・」
「でも、肉体は、生きている・・・・なら、方法は、ある・・・」
真っ直ぐ自分を見つめるA
「(不思議だな・・・事実なら、希望もクソもないのに・・・この子に言われると・・・・)」
【信じてみたくなる】
五条は目隠しを外し、笑みを浮かべて、Aと目を合わせた
「わかった、俺は何をすればいい?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
――――――――――――――――――――――
「おや?てっきりあの娘がここにいると思ったんだけど、思い違いだったかな?」
薨星宮にやって来た羂索を出迎えた脹相
「お前のような奴に妹を会わせる訳にはいかんのでな」
「ひどいなぁ、これでもあの娘の親なんだよ?私は。でも、いなくて良かったよ。これで心置きなく戦える」
羂索は笑みを浮かべる
「あの娘の力は未知数だから、あまり戦いたくないのだよ・・・だからと言って、計画の邪魔でも、どうも殺す気にはなれない。出来る事ならどこかに閉じ込めてしまいたいよ」
「俺の兄弟達には、二度と手出しはさせんぞ」
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mythos(プロフ) - 悟・・・宿儺・・・(;一_一) (11月3日 13時) (レス) @page43 id: 908403f7fb (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - 更新待ってます…!!!! (7月30日 5時) (レス) @page28 id: 345da165ee (このIDを非表示/違反報告)
松前菊(プロフ) - やだもう、好き……好きすぎるこの作品……!! (6月4日 10時) (レス) @page23 id: 4c0d3a01c3 (このIDを非表示/違反報告)
ふぉん鴉(プロフ) - 好きです!!!!!!ありがとうございます!!! (5月23日 19時) (レス) @page17 id: ecacc3dc55 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます! (5月7日 20時) (レス) @page11 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水琴 | 作成日時:2023年4月16日 12時