【文豪ストレイドッグス】宝石色の白虎

5）白虎の異能力者 ページ7

「Aちゃん！！！」

煙が晴れれば、倒れる白い彼女の姿
太宰はすぐに駆け寄る

「すぐ与謝野先生に連絡をっ」

「・・・・国木田君・・・その必要はないようだ」

「何？」

メキッと何かが軋む音と共に広がる青い光の帯

「・・・・こ、これは・・・・」

「・・・・なるほど・・・ボロボロな服の割には傷が少ないと思ったら・・・・」

ズシンッ！と床を砕く足

「グルルルゥ・・・」

「君も、異能力者だったんだね・・・・Aちゃん」

そこにいたのは、太宰よりも大きな巨体、真っ白な毛並みを持ち、金色の瞳が鋭く輝く【白虎】

「・・・・・・・・・・・」

白虎はじっと太宰を見つめる

「・・・私達は危害を加えないよ・・・安心しておくれ」

「・・・・・・・・・・・・・・」

白虎は目を閉じる。再び青い光の帯に包まれたと思えば、ふらり、と倒れるA
太宰はそれを受け止める

「・・・・・・・・・(まさか、彼女を守るために・・・？異能力がそんな事を・・・？)」

爆発で受けた傷が消えていた

「・・・どうですか？」

どことなく声を掛ければ、出てくる人

「福沢社長」

「・・・・・・・・・」

福沢はAを見て、目を閉じる

「・・・お前に任せよう」

「えぇ、勿論。ありがとうございます」

「では、この娘は探偵社に・・・？」

「この子を送り出した人がどうしてうちに行くように地図を残したのかはわからないけど・・・・この子は間違いなく、我々に必要になる子だよ」

太宰はそっとAを抱き上げる

「怪我は癒えてるみたいだけど、念の為にお医者さんに診てもらおうか」

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外に出た私が見たのは、真っ赤な花が咲く世界

そして、様々な人が集まる街

毎日様々な事が起きるこの街で

私の新しい生活が始まる

「ちょっと・・・だけ・・・・楽しみ、だね・・・・・“白”」

「ガゥ！」

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