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2)迷い子 ページ4

「これは・・・」

Aは出されたものを見て、首を傾げる

「ん?雑炊は嫌いか?」

国木田が手帳から目を移す

「ぞうすい?」

「見たところ孤児だろう、まともな食事をとっているようには見えなかったのでな。消化のいいものにした」

「ここの食事は美味しいから、食べてごらん?熱いから気を付けてね」

太宰にレンゲを持たされる

「・・・・・・・」

Aは恐る恐る口にする

「・・・温かい・・・」

「美味しいかい?」

「はい・・・これ・・・」

「遠慮しないで食べるといいよ。ね、国木田君」

「貴様が言うな。小娘、さっさと食べろ。この唐変木が迷惑をかけた詫びだからな」

余計な出費が・・・と言う国木田だが、その表情は決して怒ってはいなかった

「・・・はい、ありがとう、ございます」

はふはふっと食べ始めるA

それを眺める太宰はニコニコしながら

「あぁ〜、可愛い・・・なんか小動物みたいだと思わないかい?」

「・・・・太宰、お前にそんな趣味があったのか?」

「何が!?どこぞのロリコンと一緒にしないでくれたまえ!」

「?」

キョトンッと首を傾げるAだった


「ご馳走さま、でした・・・」

「お粗末様でした」

「そう言えば・・・小娘、お前行く場所はあるのか」

「・・・行く・・・場所・・・」

「?どうしたんだい?」

俯いてしまったA

「・・・わからない・・・今までいた、所で、ご飯・・・持ってきてくれた人が、これ、置いていったから・・・・」

膝の上に置いてあった小さな袋を触る

「それから、これも・・・」

机に出した紙
太宰と国木田はそれを覗き込む

「これは・・・地図、か?」

「だと思う・・・けど、私、は、外に出た事、ないから・・・分からない・・・」

「・・・・ふむ・・・なるほど・・・」

「太宰、分かるのか?」

「どうやら、この子を送り出したのは探偵社の誰かと知り合いだったのかな?」

「たんてい、しゃ?」

「あぁ、見覚えがあると思ったら、会社の地図か・・・」

「聞いた事ないかな?〔武装探偵社〕、裏と表の間を取り仕切る、あらゆる荒事も解決する異能組織だよ」

「異能・・・」

「とりあえず、今日はもう遅いし、うちの寮の部屋を借りよう。確か一部屋空いてたよね?」

「あぁ」

「詳しい事は明日探偵社でしよう、いいかな?Aちゃん」

「・・・・はい、分かりました」

「よし、じゃあ行こうか」

三人は店を出た

3)誘拐→←1)宝石色の瞳の少女



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しの - とても読みやすくて好きです!夢主ちゃん可愛い...他作品の更新で忙しいかもしれませんが、こちらの作品の更新もぜひ!!待ってます!! (2023年3月26日 16時) (レス) id: 47a7886cb6 (このIDを非表示/違反報告)
きんぴらごぼう☆(プロフ) - 面白すぎて一気見しちゃいました!続きまってます! (2023年3月25日 7時) (レス) id: c534bb58ca (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 続きをください…まじで (2023年2月28日 23時) (レス) @page36 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
琉亜 - て (2023年2月24日 2時) (レス) @page36 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
yukihina(プロフ) - 始めまして!呪術廻戦とのコラボ面白いです!!普通に作品として沢山読みたいです!!! (2022年12月31日 5時) (レス) id: 6f965a4945 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水琴 | 作成日時:2019年9月28日 19時

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