【妖怪パロ】�＼蘿�桜が咲く時 ページ21
妖怪達が住む山
覆っていた白い雪が溶け始めた頃、山では妖怪達が忙しなく動き回っていた
「ねぇ、龍」
「なんだ」
掃き掃除をしていた白虎の一族の子供、敦と黒い禍狗の芥川がいた
「みんな忙しそうだけど、何かあるのか？」
「敦、貴様は春を迎えるのは初めてだったか？」
「うん」
そうか、と芥川は頷き、山の頂上の方を指さす
「頂上に神木があるのは知っているな？」
「うん、太宰さんに教えてもらったよ。千年桜だろ？」
「そうだ、その千年桜にはとある妖怪が宿っているのだ」
「へぇ、どんな妖怪なんだろう・・・」
「この山の主であり、千年桜が咲く事で、主は目覚め、この土地に春の温もりを届ける四季の女神の一人だ」
「女神様！？そんなすごい人がこの山にいるの！？」
驚く敦に、じとーっとした目を向ける芥川
「・・・・四方の守護する白虎の端くれがそれを言うか？」
「あ゛・・・・」
芥川は咳払いをする
「年に数日しか起きてはいられないが、山の主として素晴らしい力でこの土地を治められている。この平和があるのも主様のお陰だ。だから様々なものが貢ぎ物を集めたり、山を綺麗にしようとこうして掃除しているのだ」
「だから太宰さん達も忙しそうなんだね」
「そういう事だ。わかったらテキパキと手を動かせ。まだまだやる事が残っているぞ」
「はいはい、わかったよ」
敦は、初めて会う山の主がどんな妖怪なのか、会うのが楽しみになっていた
その頃、頂上では
「あ、蕾が大きくなってきましたね」
そっと手が届く枝に触れる黒衣を纏った妖怪
その傍らには銀色の髪の妖怪が同じように見上げる
「では、そろそろだな」
「今年は温かくなるのが早かったですからねぇ、これはみんなを急かした方がよさそうだ」
「そうだな・・・おそらく、明日には・・・」
二人は、千年桜に宿る美しい主を思い浮かべた・・・・・・・
――――――――――――――――――――
「敦くん、山頂に行くよ」
「芥川、お前もだ」
太宰と中原に呼ばれ、共に歩き出す
「山頂にって事は、もう目覚められるのですか？」
「今年は暖かい日が多かったからなぁ」
山頂に行くと、既に数人の妖がいた
「太宰、来たのか」
「やぁ、お待たせ、織田作、安吾」
「敦くんたちも連れてきたんですね」
「敦くんの事は紹介しないといけないからね」
「・・・・・・・あ」
敦の小さな声に見上げる
膨らんでいた蕾が、ゆっくりと、次々と開いていく・・・
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碓氷時雨(プロフ) - 大倉��子さんの「��」は、音読みで「ヨウ、ユウ、オウ」訓読みで、「さかん」と読みます。訓読みの「さかん」で調べると早く出てくるのでおすすめです！更新頑張ってください！！ (2020年1月7日 15時) (
レス) id: d4ecd76fec (このIDを非表示/違反報告)
沙月(プロフ) - 文ストのコミックも出ましたなぁ…更新ありがとうございます (2020年1月6日 20時) (レス) id: 05be0b6c74 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - とても面白くていつも続きを楽しみにしてます。もし可能ならば鬼滅の刃とのコラボも読んでみたいなーと思ってます。これからも水琴さんのペースで更新頑張ってください！ (2019年12月31日 8時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 妖怪パロの内容だけと言わずにかけたら書いて欲しいです！ (2019年9月28日 21時) (レス) id: 7e02cb7fdb (このIDを非表示/違反報告)
マッキー(プロフ) - 評価とお気に入り登録しました！更新頑張ってください！ (2019年9月11日 15時) (レス) id: 1f3e6b65e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水琴 | 作成日時：2019年7月7日 18時
