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第1章 ページ16

起こそうか起こすまいか……
さりげなく立ち去るか、声をかけてから立ち去るか。



てっててっーん!
あかねは、さりげなく立ち去るを選んだ。

と、いうことで立ち去ろ。
ゆっくり、ゆっくり足音を立てぬように歩き、扉を厳重に開ける。

ゆーっくり、音を立てぬように閉めて……
どこの部屋か確認する。


「……あ、凛月の部屋だ」

階段の方から見て手前側の部屋。
真ん中が僕だったし、一番奥が零だったよね。

何故に?

しばし、凛月の部屋の前で立って考えていると、
ドンっとなにかおちた音と悲鳴のようなものが聞こえた。

凛月、起きたな。きっと。
面倒くさくなる前に部屋にはいろ。
自分の部屋のドアノブに手をかけた……瞬間、

ガチャ

と、凛月の部屋が開いて飛び出してきた人影。
凛月だ。

「ねぇ、なんで兄者がいんの?」
顔を真っ青にしながら聞いてくる。

「え?あ、知らん。
言っちゃえば、私も一緒に寝てた」
間に挟まれて、と小声で付け足して言う。

「え、なんで?」
驚いたように凛月が尋ねてくる。
「分からん」と、僕が言葉を放つ。
すると、凛月の部屋から
「ふぁ〜。2人ともいなくなるとは酷いのぉ」
と、声が聞こえたと思ったら、眠たげに目をこすりながら零が出てきた。


凛月は『うわっ最悪』と声を漏らし、怪訝そうな顔をする。
私は、
「ねえ、なんで私も凛月の部屋で寝てたの?」
疑問に思っていたことを聞いてみる。

零はニコニコと笑いながら
「ん、3人で寝たかったからじゃよ〜。あかねが寝てたから凛月の部屋まで運んで、我輩もベッドで寝たんじゃ」
と、音符がつきそうな程に楽しそうな口調で言った。

凛月はそれを聞いて
「やめてくんない?気持ち悪い」
と、表情を変えぬまま口元に手を当てて言う。
零は、案の定『おーいおいおい』と泣き真似をしだした。

おおっ!この絡み好き!ふぉおおお!

と少々、興奮してから少し冷静になる

ん?あれ?一緒に寝た?
「て、ことはさ夜、寝たんだ」
吸血鬼なのに……と、思いながら言う。
すると、泣き真似をやめて
「寝てないぞい?
我輩、さっき寝たばかりじゃから」
と、零が言った。
そのあとに、欠伸を1つ2つした。

「あ、朝頃にわたしを運んだわけね」
そうだったのかと、1人納得する。
朝方辺りまであの体制でしょ?だからか、
「どうりで、朝から腰が痛いわけだ」
私が腰を抑えながら呟く。

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ももいちご。(プロフ) - 柊葉 美恋さん» いえいえ! 頑張ってください(^^♪ (2017年5月28日 23時) (レス) id: ade25ba987 (このIDを非表示/違反報告)
柊葉 美恋(プロフ) - ももいちご。さん» 擬人法と情景ですね…ありがとうございます!お礼遅れてしまい申し訳ありませんでした!これからも頑張ります。 (2017年5月28日 22時) (レス) id: 9d30e55e48 (このIDを非表示/違反報告)
ももいちご。(プロフ) - 少しずつ入れていくといいのかもしれません。あと、擬人法もあったほうがより味のある小説になると思います!! このくらいのアドバイスしか出来ませんが、これからも更新頑張ってください(´˘`*) (2017年5月8日 22時) (レス) id: ade25ba987 (このIDを非表示/違反報告)
ももいちご。(プロフ) - イベント参加ありがとうございます! あんスタは友達が好きなので少しは分かりました! 面白かったです! 1つアドバイスさせていただくならば「情景」が物足りなかったかな…と。しかし入れすぎてもこの小説の雰囲気を壊してしまうので、 (2017年5月8日 22時) (レス) id: ade25ba987 (このIDを非表示/違反報告)
柊葉 美恋(プロフ) - 日向サクさん» コメントありがとうございます!背後からギュは王道よね〜。期待に答えられるよう零が登場してくるところを増やして行きます!これからも宜しくお願い致します! (2016年10月19日 18時) (レス) id: 9d30e55e48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柊葉 美恋 | 作者ホームページ:(*/□\*)  
作成日時:2016年10月10日 15時

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