身長差0の甘酸っぱい夫婦の話

初めてのデート ページ2

.




「ーーお待たせ！！」



イタリアでのシーズンが終わり、明後日に飛行機で日本へと飛び立つ予定の俺とA



"俺と付き合ってください"



手に汗握る告白をした次の日

晴れてカップルとなった俺たちは初めてのデートをするべくイタリアの街で待ち合わせをした




石川「ーーっ！！」

「…変、かな？」

石川「いやっ…めっっちゃ可愛い！！」

「っ！！」




お洒落な街に溶け込む彼女

ストレートだった髪は緩やかに巻かれていたり

メイクもしてるしもう…




石川「可愛すぎっしょ」

「早く行くよ！！」

石川「照れてる笑」

「なっ？！」




顔を真っ赤にしたAの手を取り、お目当ての場所へと向かう





「ーーわぁ！みて祐希！！」

石川「待ってって笑」

「カップルいっぱいだね」

石川「俺らもだから笑」

「…はい」

石川「知ってる？この泉に2枚のコインを投げると良いこと起こるんだって」

「いい事？なんかざっくりだね」

石川「する？」

「んー…じゃあしてみる？」




『ユウキ！トレヴィの泉がオススメさ！コインを2枚投げると二人はずーっと一緒に居れるって言い伝えがあるんだ！』




…いや、こんな事しなくても居るけどさ

女の子って好きでしょ？こういうの




石川「あ、ついでに写真も」

「写真？」

石川「ツーショット。無いじゃん俺たち」

「祐希ってそんなの好きだったっけ？」

石川「いや…」

「あー！！誰かに見せてって言われてるでしょ？！」

石川「いやっ、違うって！！ほら！！いいから！」

『イシカワ？！ハセ？！』

『そうだよ！！…あ、写真撮ってくれる？』

『良いわよ！貴方達お似合いね！ベストカップルよ！！』




石川「だってよ？笑」

「…次どこに行こっかな？あ、お土産買おうかな」

石川「誰に？」

「真佑に」

石川「お前ほんっとに真佑好きだね」




うん、って言った彼女にムカついたけど

飛びっきり可愛い顔に怒る気になれなかった

君とやっと、恋人になれたから




石川「デートしたの、内緒にしよう」

「えっ？う、うん…わかった」

石川「なんかすっげー幸せだったから。2人の秘密にしておきたい」








.

フライト→←はじめに。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す