アイドル辞めて、俳優になりました2

3 ページ16

.




それから、事ある毎に矢狩を共演者として指名した
あいつはイイ。持っている才能がずば抜けてる




長野「最近さー、坂本くんやたら後輩とご飯いくよね」

井ノ原「あー、いく！！誰だっけ？」




ラジオでもメンバーに突っ込まれるほど、俺はアイツを可愛がった


中島、とか色んなやついたけど俺はアイツ


先輩の立場の俺が特定のやつを可愛がるなんて、あんまり良くはねーけどさ。





長野「…あんまりさ、よく思ってないみたいよ？ジュニアはさ、出来すぎちゃう彼の事を」


だから、注意深く観察して。


長野「今度、関西と組ませるんだって。…何もなきゃいいけどさ」

「長野さ、なんでそんなくわしいわけ？」


長野「まぁ、気にかけてあげたほうがいいんじゃない？」



それで、俺なりに情報を集めて矢狩に忠告


何度か飯に行ったけど、あいつはいつも通りだった。


真面目でおちゃらけて。先輩に好かれていて



いつも通りだった




ーーいや、違う。



いつも通り、を装っていた。




普通、を装ったボロボロの矢狩だった



めっちゃ食べて、実はそうじゃなくて。



見抜けなかった。



辞めた時にはもう俺が要らねーんだな、と勝手に思ってた。




.

悲しませた、母→←2

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す