アイドル辞めて、俳優になりました

5 ページ19

.



吉沢「ーーやっと」



あの時以来聞いてない、亮の震えた声

重苦しい沈黙の中響いた言葉に、俺を含む全員が耳を傾ける




吉沢「やっと、普通に過ごせるようになったんだよ！！

目が死んで、笑わなくなって！！
自分が何かわからなくなってっ！！

夜が怖い、明日が怖い、もう死にたいって毎日毎日！！言われたんだよ俺は！！

こいつはっ！！それでも仕事に行ってついに痛さも、辛さも感じないくらい人間じゃなくなったんだよ！！

言葉には出来ないくらいやられてっ…」




…もうやめてくれよ、と呟いた亮。



目を真っ赤にした彼は、俺が話さなかった状態を話し始める

残酷で顔をしかめてしまうくらい、暗い過去





吉沢「親友？なら分かるだろ？！


もう関わんな！！やっと戻った笑顔をもう無くしたくないんだよっ…！！！！」


重岡「ーーお、れは」




"それでも、お前が嫌でも…俺はっ！！"






重岡「好きやねん！！お前の性格とか、夢とか！関わっていたいと思ってまうねん！！


関わりたくない言われても！！
話を聞いてもっ…！！


もう一度Aと関わってたいと思ってまうねん！！」

菅田「…大毅」

重岡「気づかんくてごめんっ…ほんまにごめんっ…！！」




関西ジュニアとして、大阪を拠点として活動する重岡大毅

俺は東京で活動していて



重岡「俺が近くにおったらっ…！！何か出来ていればっ…ホンマにごめんっ！！ごめん…ごめっ…」





答え合わせは、みんなが思うよりも残酷だった


恨みしかなかったあの頃に


少しだけ優しい光が輝いた




.

サシ飲み、好きかも→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す