Live you (ページ5)

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たつはなんとなくこの幸せな時間が永遠に続くんじゃないかと思っていた

でも覚悟は決めてある

狭いベッドに2人で座った
たつはヒナの手を握りしめる

「ヒナちゃん、ヒナちゃんは今ヴァンパイアやねん、つまり誰かを殺さないと生きていけない」

「え、」

ヒナの顔を優しい笑みを浮かべて見つめるたつ

きっとヒナちゃんならこう言うんやろうなぁ

「でも、俺、人を殺して生きていくなんて、できへん」

今度はたつが予想通りの反応をしたヒナのことを抱きしめた

「分かってるよ、ヒナちゃんがそういう人ってことくらい。よかった、中身が変な悪魔とかに取り憑かれてたらどうしようかと思っててん」

ヒナの手がたつの抱擁を受けながら背中に回る

「だから、俺の血を飲んで、そしたらヒナちゃんは食事なしで生きていけるから」

「でも、そうしたらたつはどうなるん？」

「死ぬよ」

ヒナが泣く番だった
たつは自分のためにヒナが泣いているところを見て少し満足感を抱いていた

「それが俺の幸せやねん、だから殺して」

「嫌や」

「俺はヒナちゃんの隣に自分がおらんかったとしてもヒナちゃんを生かしたい」

「なんでたつがおらんのに生きなあかんの」

「俺も2年間そう思ってたよ」

ヒナが黙り込んでしばらくして迷ったように口を開く

「それがたつの望みなんやんな？」

「うん」

涙を拭いたたつとヒナが向かい合う
たつは本当に心の底からヒナちゃんのために死ねるのなら幸せだと思った

「たつのこと愛してます、絶対忘れへんから」

「俺も、ヒナちゃんを愛してます」

2人は唇を重ねた。ヒナは唇を首筋に移動させた

たつはヒナに体重を預けた