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『はぁ、はあッ…』

周りの敵を全て斬り終えると、俺はその場座り込んだ。

とにかく敵が多い。これがまだ続くのか。

『…ヅラ、藤原は?』

『朝から姿は見ておらんぞ。高杉らと一緒におるのではないか?』

『銀時!ヅラ!』

振り返れば高杉が俺らの方へと走ってきていた。

でもそこに藤原の姿は見当たらない。

『無事か?』

『ああ、それより藤原と一緒ではないのか?』

『藤原?あいつなら今日は銀時と一緒に行動すると言っていたが…。』

冷や汗が背を伝う。

もしかしてその途中に、と嫌なことしか浮かんでこない。

『…藤原、』

疲れた体に鞭打ち、立ち上がる。

そして藤原を探すため走り出そうとしたときだった。

『菊之助、お前大丈夫だったのか!』

『ああ、そんなことよりも____』


『自分たちの心配したらどうだ?』

ガタイのいい天人や、今朝まで一緒に過ごしていた仲間たちが俺らを囲んだ。

『おいおい、冗談にしちゃァ笑えねぇな。』

『いままでくだらないことに付き合ってきたが、それも今日までってことだ。』

藤原の笑う声に、反応が出来ない。

なに、くだらない?先生が連れて行かれたとき、あんなに泣いていたのは藤原だったのに。

『おいおい、エイプリルフールにしちゃあおいたが過ぎてんじゃないの?』

『これが冗談だと思えるならよっぽどめでたい頭してるってことだな。』

正直、頭がおかしくなりそうだった。

ヅラや高杉よりもずっと長い間傍にいて、割となんでも話せる奴だったのに。

信じていた仲間に裏切られるって、こんな感じなのか。

なんか、呆気ねぇな。


『裏切りか。』

『裏切りだァ?俺は元々仲間だなんて思っちゃいねーよ。
俺ら人間より身体能力も、知能も高い天人についた方がこれから先得策だと自分で判断したんだよ。』

藤原が言い終えると、襲いかかってくる奴ら。

なんで、何のために。

周りにいた奴らを片付けた後、もう藤原はいなくなっていた。

信じたくは無い事実を突きつけられ、藤原に聞きたいことも聞けないままあいつらは俺らの中で裏切り者になった。

もちろん俺もそう思ってる。

自分を守るために敵の仲間になった薄情者。

これが俺らの仲間だった藤原の話だ。

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まる - めちゃくちゃ面白いですね…!!話が進むごとにどんどん引き込まれるすごい作品だと思います!応援してますので更新頑張ってください*\(^o^)/* (2020年2月10日 0時) (レス) id: c860e44573 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - むっちゃ良かった!今の彼女なんてどうでもいいから(良くない)早く記憶が戻れぇぇ〜!! (2019年9月4日 19時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
日光ガール - これ、飽きないで見れる!めっちゃ面白い!頑張って下さい! (2019年7月21日 12時) (レス) id: a78f49a2eb (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 起きたは壁にもたれかかりになってますよ。-頑張って下さいね! (2019年7月14日 17時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 見ましたよ。やっぱりずっと見ていて思うのですがとても面白いです!話に引き込まれます!更新頑張って下さいね。 (2019年7月14日 1時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:巫女@桜 | 作成日時:2019年7月12日 21時

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