小さな命たち ページ29
このビルはかなり広いが階数は三階と少ない。
そしてクロユリは子どもを攫っているなんて情報私たちには入ってこなかった。
これだけ大きな組織で指名手配もされるような奴らがそんな悪事を働いていることを知らなかったのだから相当内密に事を運んでいたのだろう。
そうなると見える扉の向こうに隠しているとは考えにくい。
「…地下か。」
しかし見た感じ地下へと繋がる扉は見当たらない。
だったら強行手段だ。
私は一階まで降りると近くに転がっていた銃を持ち、床に向かって何発か撃ちつけた。
そして脆くなったそこを思い切り踏みつけると床が下に落ちた。
「ビンゴー。」
そこから地下に降りた私はすぐ傍にあった大きな扉に手を掛けた。
ゆっくり開けていくとそこには、たくさんの子どもがいた。
みんながみんな怯えた目をしてる。
「あ、えと、大丈夫、大丈夫だよ。
私は警察官。みんなを助けに来たんだ。だから安心して、もう辛い思いはさせないよ。」
扉を開けて外に出るように誘導する。
この扉は中からは開けられない仕様らしく子どもたちが勝手に逃げ出すことはなかったから扉を開けてしまえば簡単に抜け出してしまえる。
何十人もの子共たちが部屋を抜けていく。
「…どうしたの、君。早く逃げないと。」
部屋の隅で座り込む小さな女の子。
その子に触れようとしたとき突然ビル全体が揺れた。
「っ、なに?!」
私はその女の子をっ帰るようにして身を守った。
僅かに香る火薬の匂い。どこかで、爆発した?
「逃げよう、早くしないとここ崩れちゃう!」
恐らくクロユリの残党が仕掛けた物。
前にも言った通りクロユリには脅されて仲間になった者と快楽殺人鬼に分かれる。
これは後者の仕業だろう。
面倒なことになった。
「…もう、いないの。」
「え?」
「私の父ちゃんも、母ちゃんもみんな殺された。」
224人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる - めちゃくちゃ面白いですね…!!話が進むごとにどんどん引き込まれるすごい作品だと思います!応援してますので更新頑張ってください*\(^o^)/* (2020年2月10日 0時) (レス) id: c860e44573 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - むっちゃ良かった!今の彼女なんてどうでもいいから(良くない)早く記憶が戻れぇぇ〜!! (2019年9月4日 19時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
日光ガール - これ、飽きないで見れる!めっちゃ面白い!頑張って下さい! (2019年7月21日 12時) (レス) id: a78f49a2eb (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 起きたは壁にもたれかかりになってますよ。-頑張って下さいね! (2019年7月14日 17時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
亜水 - 見ましたよ。やっぱりずっと見ていて思うのですがとても面白いです!話に引き込まれます!更新頑張って下さいね。 (2019年7月14日 1時) (レス) id: 9d2ec575ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:巫女@桜 | 作成日時:2019年7月12日 21時