[銀魂]覚えていてね。3[坂田銀時]

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頭が割れそうだ。だけど、それ以上に幸せだったいくつもの記憶が思い出されていく。

付き合い始めた日のことも、家でゴロゴロして過ごしていた日のことも、食べた手料理の味も。

「やっぱり、あの薬の効果もっと強くしておくべきだったかなあー。

なんでこうも思い出すんだよ、君たち本当に人間？」

「あァ、どんな催眠だろうと愛の前にはそんなこと関係ねえんだよ。」

「本当、調子いいんですから…」

「一番思い出すの遅かったくせに何言ってるアルかもういっぺん頭割るアルか。」

「え、なに、銀さんが一番遅いって何？！」

「一番最初に思い出したのはあのクソサドネ。」

おいおい、柄にもなく黒い感情ぐるぐるしちゃってるよ、ブラックホールに吸い込まれちゃいそうだよ？！

何か殺意的なものが芽生えた気もするけどいまはそんなこと考えてる場合じゃねえ。

「神楽、新八。お前らあのポリ公のとこ行って手伝ってきてやれ。
俺ァこのいけ好かねえ野郎に一発お見舞いしてやらァ。」

木刀をしっかりと持ち直す。

そうして剣先をしっかりと突きつけた。

「やんちゃし過ぎた坊ちゃんにはちと教育が必要みてーだからな。」

「へえ、言ってくれるじゃん。
でも僕この先に行かせるわけには行かないんだよねー。だから、」

かちゃり、と銃が向けられる。

「ここから先には行かせないよ。」

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