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なんで、どうして?

私は今の状況が理解できなかった。
いや、理解したくなかった。

時季はずれのエイプリルフールかと思ったけど、沖田の表情は本物だった。

「おい、総悟!てめぇ、会議でろっつっただろーが!!!」

ドタドタと廊下を走る音がする。

放心状態の私の目の前に現れたのは副長。

「ふ…副長!私です、夜咲です!」

副長はきっと私を覚えてくれている。

そんな希望を抱いて、私は副長の腕を強く掴んで顔をぐいっ、と近づけた。

「土方さんの彼女…ですかィ?」

「ちげーよ、こんな女知らねェ」

「…嘘だ」

副長を掴んでいた私の手は、力を無くしてだらんと落ちた。

「なんで、」

「それよりてめー、廃刀令を知らねーのか」

私の腰に向けられる視線。

私の腰には、赤い鞘の刀がささっていた。

そして、服装はいつのまにか黒地に赤い彼岸花が描かれた短い着物に変わっていた。

“カチャリ”

「お前、誰だ?」

「っ…!?」

ーー初めて、仲間に刀を向けられた。

こんなにも、怖いものだっただろうか。
斬り込みで何度も体験しているはずなのに、体がまるで動かなかった。

「あ、おいっ!!」

後ろからの声を無視して、私は駆け出した。

屯所の外へと逃げ出して、どこに行くのかもろくに決めずにただただ走ったのだ。

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ふー - 面白いです!更新頑張って下さい!後名前変換が途中で出来ていないところがあります。面白いので期待しています!これからも頑張って下さい! (2017年12月30日 17時) (レス) id: edcc26f827 (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 塩さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年12月24日 17時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 先がとっても気になります!更新楽しみにしてます! (2017年12月23日 21時) (レス) id: 96f7dda77e (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 金太郎さん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月26日 7時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
金太郎(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください(^-^) (2017年11月26日 6時) (レス) id: 5319d2ceb9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:巫女@桜 | 作成日時:2017年4月9日 22時

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