[銀魂]覚えていてね。[坂田銀時]

らしくない。 ページ47

side Okita

お咲と居ると、俺はどうやら可笑しくなってしまうらしい。

だから、普段だったら絶対にしない行動をとってしまうのだろう。

会ってそれ程年月も経っていない相手に心を開くのは、俺にしては珍しいことだと思う。

けどお咲を見ていると、とても安心できる。

…人柄、なんだろうか。

けれどこの気持ちは、恋愛感情何てものではなくて言うなれば、そう。


姉上と過ごしている、その感覚に近いと思う。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＊

お咲が、加害者との対談を望んだ。

正直なことを言えば、俺は反対だった。

けど、土方さんに頭を下げて必死に頼み込む姿を見て自然と体が動いていた。

気づけば一緒になって土方さんに頼んでいた。

相手は連続殺人犯。お咲に何かしないという確証は、もちろんない。


まあ、お咲に何かあれば彼奴をぶった斬るだけなんだがねィ。


｢何かあったら、俺のことを呼べ。
すぐに行ってやらァ。｣

｢はい、ありがとうございます。｣


ふわり、と優しく微笑んだ彼奴は扉に手をかけて中へ入った。

それを見届けてから、俺も部屋に戻る。


《ガチャ》

中に入ると、静かに土方さんのところまで行って隣に並んで立った。

｢総悟、何からしくねェな。｣

｢は？何がですかィ。｣

｢あの娘のことになると、冷静になれなくなるらしいな。｣

土方さんが目をこちらには一切向けないまま、そう言った。

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