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「ったく、これだから話の長い女は困りまさァ。」

「はいはい、すいませんね。」

皿を2人の間において、団子を食べ進める。

雲一つない、綺麗な空を見上げる。

『A、空はな?どこまででも繋がっているんだ。だから、もし兄様と離れてもいつか会えると信じてこの空を見上げるんだよ。』

昔、兄様が私にそう言った。

今は会うことの出来ない、私の大好きな兄が。

どこへ行くにもずっと一緒だった私達兄妹。

生き別れになる前に兄が残した言葉だった。

…いつかまた、会いたい。

「おーおー、昼間っから仕事サボりたァ江戸を守る警察も落ちたもんだな。」

私の視界を塞いだ銀髪に、死んだ魚のような気怠げな赤い双眼。

低く、落ち着くその声の主は

「…銀時」

私の彼氏である、坂田銀時であった。

銀時はわざわざ団子の皿をどけ、私と沖田の間に座った。

私は思わず笑ってしまう。

独占欲の強い男だ。全く。

「…んだよ、気持ち悪ィ」

「ちょっと、それはないでしょ?!
彼女だよね、私!」

すると銀時は私の頬をガッ、と掴んだ。

「いひゃい」

「じゃあ、彼氏をほっといて団子屋デートってどうなんですかァ?!」

「旦那ァ、なんで俺がこんな雌豚とデートなんてしなくちゃならねェんですかィ。
それに、誘ってきたのはそっちでさァ。」

「…ほー…お前から、ねぇ…」

どうにか頬の手を話そうともがいていた矢先、離れた手。私は痛い頬をさすりながら沖田を睨む。

「てめ、沖田ァ!!私を売りやがったな、コノヤロー!!」

沖田に殴りかかろうとするがそれを銀時に止められ、強制的にまた座らされた。

「ま、いいわ。」

あれ、この人思ったより怒ってない…?

「この後、覚えとけよ。尻軽女」

「っ、?!」

そう言って含みのある笑顔を私に見せた彼は、心底楽しそうだった。

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ふー - 面白いです!更新頑張って下さい!後名前変換が途中で出来ていないところがあります。面白いので期待しています!これからも頑張って下さい! (2017年12月30日 17時) (レス) id: edcc26f827 (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 塩さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年12月24日 17時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 先がとっても気になります!更新楽しみにしてます! (2017年12月23日 21時) (レス) id: 96f7dda77e (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 金太郎さん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月26日 7時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
金太郎(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください(^-^) (2017年11月26日 6時) (レス) id: 5319d2ceb9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:巫女@桜 | 作成日時:2017年4月9日 22時

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