[銀魂]覚えていてね。[坂田銀時]

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｢は？｣

俺に会いに来た女なんて居たか、と記憶の中を探してみる。すると、そいつはすぐに出てきた。

『また来てくれたんですね、沖田さん。』

｢今の話、嘘ですかィ？だったらタチ悪ィや。
1発殴らせてくだせェよ。｣

｢冗談じゃねぇよ、被害者は確かに｣

土方さんの言葉を最後まで聞く前に、俺は走り出した。

嘘だろ、お咲が被害者だなんて。

俺は注意したのに、なんで。

信じられない、信じたくない事実が頭を埋め尽くす。

もしかして、お咲はもう死んでしまって居るんじゃないかなんて考えも出てきてしまった。

早く、早く存在を確かめないと。

姉上の一件があり、誰かの死には人1倍敏感になっている俺。

もう、誰かを失いたくはねぇんだ。

《ガラッ、》

｢姐さん(あねさん)！｣

｢おや、総悟じゃないか。どうしたんだい？｣

少し荒々しくなってしまっけど、引き戸を開ける。

するとお雪の姐さんは、店のカウンターに座っていた。

顔色が悪いみたいだ。それに、元気がない。

もしかしたら、本当に＿＿＿＿、

｢姐さん、お咲はどこでィ…。｣

｢何だい、全部知ってるのかい？
お咲なら、今は部屋で眠っているさ。｣

姐さんは部屋の場所を教えてくれた。

良かった…死んではねーんだ。

なら、早く行って叱ってやんねーとな。

さっき走ったばかりで体は疲れているはずなのに、部屋に向かう足は自然と小走りになっていた。

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