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「…ん、」
目を開けると、そこは私の部屋。
簡素な部屋に似つかわしくない、窓から漏れる月の光に照らされて輝く銀髪。
________銀時?
そうか、これは夢なんだ。
あの夢の続きをみているんだ、きっと。
だったら今は、今だけは____
「銀時、」
あなたに触れても、いいよね?
まっすぐ伸ばした手で銀時の頬を触る。
夢にしてはやけにリアルで、ちゃんと触った感触も体温も感じた。
銀時は驚いたように目を見開いたまま私を見つめた。
そして優しく微笑んだ後、私の手をまた布団に戻した。
『おやすみ、A。』
その言葉にまた、安心して目を閉じた。
________________
目を開けたそいつは、俺を見たときに一筋の涙を流した。
その目から感じ取ったのは、悲しみなどの負の感情ではなく、『安心感』だった。
「ぎ、とき…」
掠れた声ではっきりと俺の名前を口にした。
そして右手で俺の頬を撫でた。
何故俺の名前を知っているのか、という疑問と謎の安心感に包まれた。
なんで俺は、此奴にこんな感情を持っているんだ?何者かも分からない、この女に。
そんなことを考えたりもしたけど、俺はその女の手を掴むと少し笑った。
「おやすみ、『A』。」
そう呟いた瞬間、俺の意識はぷつりと切れた。
咄嗟に出たこの名前は、果たして誰の名前なのだろうか。
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ふー - 面白いです!更新頑張って下さい!後名前変換が途中で出来ていないところがあります。面白いので期待しています!これからも頑張って下さい! (2017年12月30日 17時) (レス) id: edcc26f827 (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 塩さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年12月24日 17時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
塩(プロフ) - 先がとっても気になります!更新楽しみにしてます! (2017年12月23日 21時) (レス) id: 96f7dda77e (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 金太郎さん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月26日 7時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
金太郎(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください(^-^) (2017年11月26日 6時) (レス) id: 5319d2ceb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:巫女@桜 | 作成日時:2017年4月9日 22時