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“ガラッ”

「いらっしゃーい!!あれ、沖田くんとAちゃんじゃない!久しぶりねぇ」

「久しぶりでさァ。俺ァみたらし2本で頼まァ」

んじゃ、俺は席取りに行ってきまさァ。と、そそくさと歩いていく沖田。

なんだよ、愛想ないなー、なんて思いながら私も注文する。

「私は三色団子2本で!」

「はいよ!」


おばあちゃんから団子の皿を受け取り、代金を支払うと私はおばあちゃんと少し話すことにした。

「Aちゃんも大変ねぇ…」

「んー…もう慣れたよ?
慣れって怖いよねぇ…部下が店壊すのだってもう慣れたよ。」

「相当疲れてるね…万事屋の旦那に慰めてもらったら?」

「いや、駄目!あの人といると何されるかわかんないよ!」

「でも付き合ってるんだろ?」

「いや…まぁ、うん…そ、だね。」

  『付き合ってる』

その言葉を聞くと、なんだか恥ずかしくなった。私は、あの男に惚れている。

仕事のせいもありあまり会うことは出来ないけど、会えたときには優しい顔で迎えてくれる。

そして、とても大切にしてくれてる。

悩みがあればどんな手を使ってでも聞いてこようとする。優しすぎるんだ。

そのせいで自分を犠牲にしてしまう。一人で抱えて一人で解決してしまう。

だからこそ、頼りたくない。
だからこそ、心配させたくないんだ。

「それはそうと、Aちゃん。」

「んー?」

「お雪さん、大丈夫かい?」

「んーっと、大丈夫だよ!」

〈お雪さん〉と呼ばれた人物は、私の恩人。
三十代前半で、なかなかに綺麗なお姉さんだ。
ボロボロになっていた私を、拾ってくれた人だ。

お雪は体が弱いにも関わらず団子屋をやっている。だから、このように心配してくれる人も出てくる。

嬉しいことだよ、誰かに心配してもらえるのは。誰か、心配してくれる人がいるのは。

「Aさーん」

「はーい!」

おばちゃんに軽く礼をして沖田の待つ席へ向かった。

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ふー - 面白いです!更新頑張って下さい!後名前変換が途中で出来ていないところがあります。面白いので期待しています!これからも頑張って下さい! (2017年12月30日 17時) (レス) id: edcc26f827 (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 塩さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2017年12月24日 17時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 先がとっても気になります!更新楽しみにしてます! (2017年12月23日 21時) (レス) id: 96f7dda77e (このIDを非表示/違反報告)
巫女@桜(プロフ) - 金太郎さん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年11月26日 7時) (レス) id: 33d27005e4 (このIDを非表示/違反報告)
金太郎(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください(^-^) (2017年11月26日 6時) (レス) id: 5319d2ceb9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:巫女@桜 | 作成日時:2017年4月9日 22時

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