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62. ページ13

部屋につき、優しくソファに降ろしてくれた。


「何から何まで…すみません」
「こんな時くらい甘えてください」



…あれ、部屋こんなに綺麗だったっけ。
降谷さんがしてくれたのかな…。






退院してから、足は全治1ヶ月くらいだそう。
正直言って物凄く不便だ。でも不便と感じさせないくらい、降谷さんが全てしてくれた。

家事はもちろん、私の職場への送り迎えまで。

こんなしてもらっていいのかな。
私が動こうもんなら、座ってなさいって怒られちゃう。

私だって、してもらってばかりじゃ嫌だよ。










________




それから、退院して10日ほど経ったある日。



「こらこらAさん、痛みがマシだからって歩いてちゃまたぶり返すんですよ」
ご飯を作る私に降谷さんが話しかけた。

ずっとしてもらってばかりなので気が気じゃなくて、降谷さんがお洗濯を干してくれてる間に勝手に料理をした。

「いいんです!私にさせてください!」
「…じゃ僕も手伝いますから。」


そう言って隣に立って今から私がしようとしてることをし始める降谷さん。
…よく見てるなあ。



冷蔵庫から卵を取り出そうと左足を踏み込んだ瞬間

「痛った…」
バランスを崩した。

咄嗟に降谷さんに受け止められる。
「だから言ったじゃないですか」
顔や声には出てないけど、少し怒ってる降谷さん。

「ご、ごめん…なさい…」
「座っててください、あとはやるので」


こんな雰囲気の降谷さん、見たことなくて。
何も言わずにソファに座った。

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作者名:つくね | 作成日時:2023年6月20日 12時

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