光る、笑顔 (ページ23)

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#22 ページ23

頭から出した筈なのに、まだ離れない…

私はあべちゃんと帰ることをすんなりと受け入れ、半歩後ろであべちゃんの事を考えながら確りと付いて行く。

阿｢ついた！｣

さっきまでと変わりのない笑顔でまた明日、と告げるあべちゃんに少しまだ一緒にいたいと思うのは、意識し過ぎかもしれない。

手を振られ、背を向けて歩き出した。

和｢ま、待ってっ！｣

阿｢っ！｣

私は咄嗟にあべちゃんの服の袖を掴んだ。
吃驚した顔で振り向き、何を言おうか考える。

和｢ぇ、えっと、、その……おやすみ、なさいっ｣

阿｢…うん、おやすみ。｣

近ずいてきてポンッと優しく頭を撫でた。
初めての事に戸惑っていると、再びあべちゃんは私に背を向け歩いていった。

あべちゃんの背中を見つめながら暫くその場から動けなかった。
かっこよく見える背中に胸が鳴った。

そんな所を見られているなんて誰も知らない。