メンタル強化、変人ばっかり ページ30
天馬｢ーー｣
うわっ、厳しいなぁ…。でも、指摘はすごく的確だ。
それにしても天馬、大丈夫かな？
天馬｢……どういう意味だ？｣
雄三｢間、だよ。くそ真面目すぎんのか、経験のなさなのか、お前の間はドラマ寄りだ｣
天馬｢間、か……｣
雄三｢漫才でも見て研究しろ｣
天馬｢わかった｣
あれ、案外素直に聞くんだ。
芝居に関することは、謙虚に受け止めるタイプかな。
雄三｢次、シェヘラザード。細部が甘い。
準主役の自覚をもて。アリババと吊りあってない｣
幸｢……ポンコツ役者みたいなこと言うし｣
雄三｢その次、アラジン。役の解釈が甘い。
へらへらこなすだけならなんとかなると思うなよ｣
一成｢やべ〜！テンテン以上にきびし〜！｣
雄三｢シンドバッド｣
椋｢は、はい！｣
雄三｢動きも声も小さい。他の奴らと比較して悪目立ちしてる｣
…ほんとに遠慮なく言うよね、雄三さん。
椋｢す、すみません…。やっぱりボクはチビでマメな米粒なんですね……｣
幸｢後半悪口じゃないし｣
三角｢お米〜？おにぎりおいしいよ｣
『そういう問題じゃないんだよね』
一成｢豆もおいしいじゃん！むっくん、元気出せ！｣
『そういう問題でもないんだよね』
雄三｢最後に魔人。悪くねえが、もうちっと場を締める役割もこなせ｣
三角｢ふ〜ん｣
一番、指摘が少ないのは三角かな…。
雄三｢全員、まだまだ客の前に出るには程遠いレベルだ。初日までになんとかしてねぇと恥かくぞ｣
天馬｢……終わったら反省会だな｣
幸｢はいはい｣
一成｢お、どこに集まる？オレ、飲み物差し入れするよ｣
椋｢じゃあボクはドーナツ持っていこうかな｣
三角｢オレはおにぎり〜｣
『まさに女子会だね』
天馬｢そのノリやめろ！｣
ま、雄三さんの厳しい言葉があったけど天馬で慣れてるのか、へこむことはなさそうだな。
天馬効果でメンタル強化されたのかな…？
雄三｢ったく、全然こたえてねぇな｣
『あはは、メンタル強化習慣みたいな感じだったので』
雄三｢A、後で話がある｣
『……はーい』
雄三｢夏組もなかなか面白い素材が揃ってるみたいだな。初代を思い出す｣
幸｢初代も変人ばっかってこと？｣
天馬｢お前含めてか｣
幸｢はあ？アンタのことでしょ｣
三角｢みんな変だよね〜｣
『三角には言われたくないよね』
天馬｢お前が言うな！｣
幸｢アンタが言うな！｣
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作者名：ろい
| 作成日時：2018年6月30日 23時
