【A3!】酸化した舞台から飛び降りますっ！2

夏組の恋愛事情 ページ28

電気を消して、静まり返った寝室。


一成｢……ねぇ｣

椋｢……どうしたの？｣

一成｢……みんな今彼女いる？｣


まるで恋愛マスターのような口ぶりで一成はそう言った。


椋｢え！？｣

一成｢むっくんは？｣

椋｢い、いないよ！｣

一成｢みんなはー？｣

天馬｢そんなヒマはない｣

幸｢こんな稽古漬けだったら、いても振られるでしょ｣

三角｢いないかも〜？｣

椋｢あいまいですね……！｣

一成｢意外〜。みんな、いないんだね〜。今度合コン行こっか！｣

椋｢え！ボク、合コンなんて、行ったことない！｣

一成｢楽しいよ〜！｣

三角｢オレはやめとく〜！｣

幸｢オレもパス｣

天馬｢オレはーー｣

一成｢テンテン来るなら鼻眼鏡で変装しないと大騒ぎだね〜｣

天馬｢なんで鼻眼鏡限定なんだよ！｣

一成｢ってか、なんですみーとゆっきーは来ないの？｣

三角｢え〜、ないしょ！｣

一成｢ゆっきーかわいいからモテるよ！｣

幸｢オレは好きな人がいるの｣


衝撃発言をして、その後に付け加えるかのようにしてこう言った。


幸｢ちなみに、変な想像されると困るから先に言っとくけど、オレの恋愛対象女子だからね｣

椋｢幸くん、男らしいもんね｣

一成｢カン違いした奴は返り討ちっしょ｣

幸｢………驚かないんだ｣

天馬｢言われなくても、お前はオレの対象外だ｣

幸｢聞いてないし！｣

一成｢てか、Aちょんとカントクちゃん、カレシいるのかなあ。いなかったら立候補したい｣

椋｢お二人とも、素敵な方ですよね｣

三角｢オレも立候補する〜！｣

幸｢カレー星人はサイコストーカーいるから無理でしょ｣

天馬｢……それもそうだな｣

幸｢三角星人は三角定規と結婚してなよ｣

三角｢Aのこと、時々さんかくに見えることある〜｣

幸｢眼科行け｣

天馬｢どこをどうしたらサンカクに見えるんだよ！｣

椋｢Aさん、どんな人が好みなんだろう｣

一成｢それな！｣

天馬｢Aから、恋愛の話は聞いたことないな｣

三角｢たしかに〜！｣

幸｢っていうか、恋愛したことなさそうだけど｣


幸がそう言うと、周りは無言で頷いた。


天馬｢おまえの好きな人は誰なんだよ？｣

幸｢それ、覚えてたんだ｣

一成｢いや、もう重大発表すぎっしょ！｣

三角｢だれ〜？｣

椋｢気になりますね！｣

幸｢教えるわけないでしょ｣


結局、日付が変わっても話をしていたとかどうとか。

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