椋の夢とは ページ49
｢あれ？向坂？｣
私と椋が話していると、それを遮った人物がいた。
椋｢あ………｣
｢久しぶり｣
椋｢ひ、久しぶり……｣
｢……｣
椋｢……｣
学校の友達だとしても、雰囲気が変なのは誰だって分かる。
｢…なんか、学校同じなのに、あんまり会わないよな｣
椋｢そ、そうだね｣
｢今、何してんの？｣
椋｢今は、何も……｣
｢そっか……｣
椋｢あの、練習、頑張ってね｣
｢あ、ああ、んじゃ｣
｢またな｣
椋｢………｣
『……学校、の友達？』
椋｢陸上部の元チームメイトです｣
『…元？』
私が言った途端、椋は少しだけ悲しそうな表情をした。
『ご、ごめん。愚問だったね』
椋｢い、いえ！！Aさんは何も悪くないです…！｣
『良かったら聞かせて？』
椋｢……ボク、ケガしちゃって、やめたんです。エースとして期待されてたんですけど、バカですよね｣
『そうだったんだ…。』
椋｢短距離だったんです。大好きな少女マンガのヒーローが陸上部のエースで、それに憧れて始めたんです｣
椋｢同じようにかっこいいエースになるために、
毎日練習して、必死で努力して……｣
『夢を叶えたんだ』
椋｢そうですね。でも、エースになる夢は、途中でチームのみんなと優勝する夢に代わりました｣
『そっか…。いいチームメイトだったんだね』
椋｢はい、すごくいいチームでした｣
きっと、さっきの子たちは椋のことを思って、どんな声をかけたらいいか分からなかったのかな。
椋｢あの頃みんなと追いかけた夢は、ボクにはもう見られません｣
椋｢その代わりに、今度は舞台の上で少女マンガの王子様になろうとしてるなんて、みんなに知られたら笑われちゃいますよね｣
『そんなことない。
さっきの子たち、今度の公演に招待しよう。それで椋の芝居を見てもらうよ』
椋｢え？でも………｣
『陸上の代わりに、今の椋が頑張ってる姿を見てもらおうよ。みんなに見せて恥ずかしくない芝居をしよう？』
椋｢ーーはい｣
『それで、いつか王子様の役やろうよ』
椋｢はい！ボク、頑張ります！｣
椋｢(いつか王子様にーー)｣
椋｢っあの！ボクが王子様になれたら、Aさんがお姫様になってくれますか！？｣
椋がそう言った途端、鈍い音がした。
『え……』
椋｢わーーっと！｣
地面を見ると梨が転がっている。
『っ、やばい』
椋｢わわわ、待って、待って！｣
私たちは全速力で走り梨を拾うことができた。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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8
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かはら - ろいさんの作品大好きです！頑張ってください！ (2021年1月4日 16時) (
レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
クリスティ38(プロフ) - 曲がりなりにも助監督にたいして、口がわるすぎないですか天馬。そこからの、流れも違和感あるし少し読んでて不快でした。 (2020年3月10日 22時) (レス) id: eb0de2c665 (このIDを非表示/違反報告)
れるりく(プロフ) - あっいや修正中ですね！？すみません！！すっごく前からこの作品見てます！好きです！！ありがとうございます！！ (2020年2月8日 17時) (レス) id: d5b76f9b62 (このIDを非表示/違反報告)
れるりく(プロフ) - 更新再開したんですか！？まじですか！？ (2020年2月8日 17時) (レス) id: d5b76f9b62 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星（スター）の夢花さん» はい！よろしくお願いします！ (2018年7月6日 0時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろい
| 作成日時：2018年5月20日 19時
