プロローグ【2】 ページ3
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「…そんなの、分かるわけないじゃん」
「Aは、自分のお芝居が嫌いだって言ってたよね」
「うん、好きになれない」
憑依するようなあの感覚には慣れなくて、未だに苦手。
ずぅっと演じてると自分が分からなくなりそうで怖い。
「私は、大好きだよっ!」
「どうして?」
「だって、役に入り込めてるってことだと思う。私は、お芝居のセンスや才能なんて皆無だったしからさ!」
そうやって自傷気味に笑ういづみちゃんに申し訳なくなって、思わず口を噤む。
「…するよ」
「え?」
「だからっ、演技指導と助監督!」
「してくれるの!?」
先程の態度はどこへいったのか、まるで別人のようないづみちゃんにひと笑い。
ズルいなぁ、いづみちゃんの方が役者だよ。どんな風になっても憎めない、ほんっとズルい。
「もう今度は絶対に辞めないし逃げない約束するから」
「…Aはやっぱり偉いね」
その言葉がただ私を肯定してくれる気がして単純に嬉しかった。
いつも、いつもいづみちゃんは私の欲しい言葉をくれる。
「でも、一緒に住まないと行けないの?」
話題を帰るために一段と明るい声を出していづみちゃんにそう問いかける。
「それは自由だけど…あ、Aって花咲学園だよね?」
「うん、そうだよ」
「じゃあ、安心して!
ウチの寮から花咲学園に通ってる子は2人もいるから!」
「……そっか、なら良いんだけど」
本当に、これで良かったのかな。
確かに諦めない、辞めないって決めたのは私。…勢いで決めてるなら今はまだ
数秒、スマホの位置を落としていづみちゃんに聞こえないように深呼吸をしてまたスマホを掲げる。
「確認取れたら、明日の学校帰りに家に帰って荷物をまとめて行くね」
「うん、楽しみにしてる!」
_____
見ていますか、主宰さん。
私はもうこんな所にまで来ちゃいました。笑えますよね、まさか私がまた裏方としてイチから始めるなんて。
でも、後悔はしてないんです。むしろ良かった、あなたも私も悪い人で。
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かはら - ろいさんの作品大好きです!頑張ってください! (2021年1月4日 16時) (レス) id: 2f778f3504 (このIDを非表示/違反報告)
クリスティ38(プロフ) - 曲がりなりにも助監督にたいして、口がわるすぎないですか天馬。そこからの、流れも違和感あるし少し読んでて不快でした。 (2020年3月10日 22時) (レス) id: eb0de2c665 (このIDを非表示/違反報告)
れるりく(プロフ) - あっいや修正中ですね!?すみません!!すっごく前からこの作品見てます!好きです!!ありがとうございます!! (2020年2月8日 17時) (レス) id: d5b76f9b62 (このIDを非表示/違反報告)
れるりく(プロフ) - 更新再開したんですか!?まじですか!? (2020年2月8日 17時) (レス) id: d5b76f9b62 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 夢花 ゆめいろ星(スター)の夢花さん» はい!よろしくお願いします! (2018年7月6日 0時) (レス) id: 221a5d6f5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろい | 作成日時:2018年5月20日 19時