10.がんばらない ページ15
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それから毎日脅され…げふん。
勧誘され続け、観念した私は男子バレー部に入ることにした。
授業が終わってすぐ職員室に行き、鷲匠監督に入部届けを持って行った。
「やっと入る気になったのか」
「流石にうざかったので」
男子バレー部が私をマネージャーに勧誘しようとしているのは既に周知の事実だった。
それだけならまだ良かった。でも、ある日から第3者にまで、バレー部に入ってやれと言われるようになった始末。
担任の先生に、教科担当の先生。廊下で会った知らない人にまで。
…うざすぎる。
「それに
「まぁ、悟るのがあいつの得意分野だろうが」
「聞こえはいいデスけど」
実質、困っていたことに変わりはない。
そうして、鷲匠監督に入部届けを受理してもらい、正式に男子バレー部の一員としてなった。
「練習、今日から参加できるだろう」
「ん、分かりました〜」
そうして職員室を出た。鞄を取りに、教室まで戻ろうと1歩を踏み出した時、後ろから手首を掴まれる感覚と引っ張られる感覚がほぼ同時に起きた。
思わずそちらを見るとそこには白布が突っ立っていた。
「な、なに」
「鞄持ってきた」
「…ありがと」
鞄の持ち手を持つけど白布は一向に離そうとしない。強めに引っ張って、口を開いた。
「ちょっとしら、っ!?」
そのままグイッと引っ張られ、白布の元へとダイブ。
「男子バレー部、入るんだな」
「誰から聞いたの」
「天童さん」
「あの人…」
いつ悟られたの。記憶にすら無いんだけど。
「入るの遅すぎだろ」
「…うっさい」
少しボサボサになった私の髪を整えるように優しく撫でる白布。
「ま、これからもよろしく、色々と」
「色々と、ねぇ」
そうして、鞄はそのまま白布に持たれて私は手ぶらの状態で廊下を歩く。
「おー、白布。白鷺とついに付き合ったのか?」
「付き合ってない」
…そういえばこれもよく言われるようになった気がする。元々同じクラスで席も前後だったし、比較的に仲が良いクラスメイトだからだと思うけど。
「??
白布、どしたの」
「何が」
「…別に」
頬が赤いなんてきっと見間違えのはず。
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ろい(プロフ) - ヒナさん» 果たしてオチはあるのか…??(すっとぼけ顔)コメントありがとうございます、更新頑張ります! (2020年6月24日 21時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ - 落ちはあるのか…?あるなら白布がいいなぁ、夢主可愛い!更新頑張ってください! (2020年6月7日 12時) (レス) id: fe45ff59f5 (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - ryonさん» 可愛いですよね分かります(真顔)。応援ありがとうございます! (2020年3月8日 13時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
ryon - え?夢主ちゃんて、可愛いすぎ、、 めっちゃ応援してます! (2020年3月6日 9時) (レス) id: 89b2666c2a (このIDを非表示/違反報告)
ろい(プロフ) - 青い夕日さん» ありがとうございますううう!!自分で書いてて言うのもなんですけど夢主ちゃん可愛いですよね!!更新頑張ります! (2020年3月5日 22時) (レス) id: 9883bc7676 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろい | 作成日時:2019年3月8日 22時